私の母親も時々購入していたようで、時々私もパラパラめくってみた事はあった。
雑誌と言えば、広告がつきものだが、暮らしの手帖には暮らしの手帖社から発行されている書籍の広告以外の他社の広告は全く載っていなかったことが印象的だった。
そして、暮らしの手帖の目玉企画といってもいい、商品テストはまだ子供だった私でも公平に比較しているような印象を持った。
そんな暮らしの手帖をつくった男、花森安治については、女装の怪人、大成翼賛会所属のコピーライターと言う、あまり良いイメージはなかった。
しかし、雑誌編集者としては、学生の頃からその片鱗を見せていたようで、暮らしの手帖ではその才能が存分に発揮されたようだ。
またその仕事ぶりも徹底していた。
暮らしの手帖では広告を一切取らず、商品テストに使うサンプル提供も受けず、なんでも自前でやっていた。
暮らしに本当に役立つことだけを、読者に届けようと言う気持ちの表れだったのだろう。
暮らしの手帖は花森が亡くなってからも、廃刊することもなく現在も刊行されている。
もしまだ花森が生きていて、現代の日本を見たら一体どんな感想を持つだろうか。もしかしたらがっかりするのかもしれない。
