時は昭和30年代初頭の大阪。
故あって東京から大阪の大学に進学した鳥井耕平は、2学年上の大崎恭太郎と出会う。
大崎は学業そっちのけで、相場に精魂傾けている。もちろん、少ない元手で大きく儲ける「大穴」狙いだ。
最初は、身を持ち崩した相場師のアドバイスに従い、元手を一挙に失う、手酷い失敗も経験するが、そんなことにもめげず、新たな目標に向かって邁進する。
どんな結末が待っているのかは、読んでのお楽しみだが、なんとこの作品、ホテルに缶詰になって三日間で書き上げたと言う。
しかも、題名通りこの作品はものすごく売れ、映画にまでなった。
もともと純文学を目指していた作者にとっては、
やっつけ仕事で描いた作品が売れ、精魂込めて描いた作品が全く売れなかったため、後ろめたさのようなものを持っていたようだ。
とにかく、テンポが良い。何日もかかるかと思っていたが、なんと1日で読みきってしまった。
本人はやっつけ仕事だと言っているが、やはり
純文学を志し、修練を続けた賜物である事は間違いないだろう。
