こうして「地域活性化活動」に取り組んでいると、
たまに自分の「じもと」のことを思う時がある。
なんか他の地域のことを知れば知るほど、
自分が生まれ育った地域のことをあまりよく知らない
ということを思い知らされるんです。
「地元の人口どれぐらいなの?」とか、
「地元で有名なものって何?」とか…
別に知らなくてもいいことなんだけれど、
何か「地元」のことを知らないってことは、
自分のことを知らないような感じがしてしまいます。
「地元」を知らないってことは
「自素」=「自分を作り上げている素」を知らないとも言えると思います。
じゃあその「じもと」を知らないとどういうことが起こるのでしょうか?
「地域活性化」に関わる事柄では「若者の流出」が挙げられます。
「若者」が他地域へ行ってしまう(昨今では東京への一極集中)理由は、
「他地域を知らない」=「地元を知れない」からだと思う。
何かを知る方法として「比較する」ことはとても有効で、
それは決して悪い意味ではなくて、
比べることによってそのモノの「良い面」と「悪い面」、
つまりそのモノの特性を知ることができるのです。
つまり一つのモノしか知らなければ
それを客観的に見ることができずに、
自分の思い込みでそのモノを見てしまうけれど、
二つ以上のモノを知っていれば、
それぞれを比べてみたりすることによって
そのモノがどういう風な個性や性質を持っているのかを
客観的に知ることができるのです。
じゃあ結局「じもと」を知るには他地域を知る必要があって、
他地域を知るためには地元を出て行くしかないじゃないか!?
と思う人もいるかもしれませんが、
確かにその通りです。
結局は「若者の流出」には変わりありませんが、
実際に他地域へ行った時に
どれだけ「じもと」を意識できるかがとても大事なのです。
「じもと」意識の低い人は
ただ単に「他地域への憧れ」によって地元を離れ、
そのまま他地域に住み着いてしまうでしょう。
しかし、「じもと」意識を強くもっている人は、
地元と他地域を比べて
それぞれの「良い面」「悪い面」を知ることができると思います。
そしてその後は人それぞれですが、
「やっぱり地元が一番だな」とか、
「地元のこういうところを直していきたい」とか、
地元を愛する気持ちを持って地元へ帰るでしょう。
その「地元を愛する心」が「地域活性化活動」にとっては
一番大事なものなのだと思います。
そして今日本中で起こっている過疎化や集落の消滅を防ぐには
「じもとを知る」ことが一番の特効薬です。
だから十代、二十代の若者には、
「どんどん他地域へ行くのは結構。
ただ“じもと”を決して忘れずに、
他地域で多くのことを学び、
それを地元で活かせ!!」
ということを「地域活性化」に携わる者として
声を大にして伝えていきたいと思います。