ゴールデンウイーク
新聞を開くと
久しぶりの帰省をして
再会を喜び合っている人たちの姿や
賑わう行楽地の様子が目に入る。
はぁ。
紙面を飾る人たちの笑顔が
いつになく疎ましく感じられるのは
私の心がささくれ立っていたから。
そんな始まり方をした
私のゴールデンウイーク
なのでした。
理由？
またまたうちの母、羊子さんです。
予定していたお出かけに
突然
「お母さんは行かん」
と言い出して。
その前日から
「きついきつい」を連発して
様子がおかしかったんだけど
普通に過ごしていたので
さほど気にも留めなかったんです。
そうしたら当日の朝、
「お母さんは行かん。
あんたたち二人で
行ってきなっせ」と。
夫と話をして
お出かけは
１日延期
することにしました。
母によると
体力をつけようと
いつもより長い距離を
歩いた疲れと
買い物で重いスイカを抱えて
歩いたのが
「いかんかった」
そうなんですね。
話していても
テーブルに突っ伏したり
そうかと思えば
目を閉じて何も言わなくなったり。
家の中もくら～いおも～い
雰囲気が漂ってたんです。
その翌日は「みどりの日」。
はい、つまり昨日です。
「お母さん、調子はどうね？」
「あまりよくなか」
「家におって
なんもせんでおっても
かえってきつかよ。
ちょっと出かけてみらん？」
「うーん。じゃあ行ってみようかな」
まだいつもの元気が
出ていない様子の羊子さんでしたが
本来は出歩くのが好きな人。
重い足取りながら
お出かけすることになりました。
行き先はバラ園。
雨が少し降っていましたが
園内のバラはちょうど満開。
一歩足を踏み入れると
ふわっとバラの甘い香りがして、
雨に濡れたバラはその色も
より鮮やかに見えました。
思わず深呼吸。
母に目をやると
バラをゆるゆると
見て回っています。
「去年もここで撮った写真を
虎博（＝私の弟）に
メールで送ったよね」
(今年も送ろうということらしい(笑))
美しいバラたちに癒されたのでしょう。
母は少しずつ
元気を取り戻していきました。
「食欲がなかとよねぇ」
これもまた
最近母がよく言う言葉です。
でも昨日は
「あれを食べてみよう
これを食べてみよう」と言って
ちょこちょこ食べて。
(気分と食欲は大いに関係していますね！)
帰り道、
母が「行きたい」と言うので
ある小さな農産物直売所に
寄りました。
農産物を見て回っていると
母ががぜん、
生き生きしてきたんですよ。
表情も明るく
声にも力が出てる。
「わあ、ちょっと見て！
お母さん、これば探しよったったい。
ほら、ここにあった。よかったぁ」
欲しかったものが
あれこれ手に入り
この上なく満足そう。
「あ～今日は楽しかった！」
一番楽しくて
元気が出たのは
農産物販売所だったそうです(笑)
家に戻っても
別人かと思うくらい動き回り
話も止まらない。
まぁこれが
私がよく知る羊子さんの
姿なのですが。
嬉しそうに動き回る
羊子さんの姿を見ながら
私の憂鬱も晴れていきました。
子どもの頃も
５０年以上経った今でも
母が笑顔でいてくれるのが一番。
あと何回、こうして一緒に
バラを見に来れるかなって
考えます。
来年もみんな元気で
バラを見に行けますように。
それでは今日もいい一日を🍀
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はじめましての方へ
こちらは現在の私です
甲状腺がん手術後の経過や
日々の気づきなどを綴っています。
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ほぼすべての人間関係のお悩みは
これに集約できるのではないかと
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