実感とは、幾ら理論的に語ったり書いたりしたとしても実感が伴わなければ単なる空論に終わってしまいます。
実感とは実際にその事の真実を心の底から納得する事ではなでしょうか。
実際にその事を実行したとしても心から納得しなければ単なる行動であり夢としか言えないのではないでしょうか。
人生とはそのようなものなのかも知れません。
実感できる縁を獲得する事は難しい事です。
実は最近、人間の殺生について考え、書いたりしていたのですが本当にその事で悩み苦しんでいるのかというと何も真からは考え思ってはいなかったのです。
昨晩の食事は白菜と豚肉の、あんかけの御馳走でした。
ここの所の殺生についての思いもあったのでしょうが、白菜と一緒に切り刻んだ豚肉を見て実際の豚の親子が頭に浮かんだのです。
本当の殺生という事がどのような事なのかという実感が湧き出てきたのです。
多分、普通では浮かばないはずです。
不思議なことだなあと思いました。
自らを振り返るという事の意味が分かったような気がしました。
この振り返る事の大切さは分かったつもりでいただけで分かっていなかったのです。
実感する事の素晴らしさと、そのような縁に対して感謝という心の芽がはじめて生まれたように思いました。
人の精神的な成長は75歳位からだと筑波大学の村上先生が語っておられたのはこの事だったのではないだろうかと思いました。