クワガタムシのサイズにこだわる人の間では、
サイズ計測にはノギスを使うと相場が決まっている。
定規で測るのは簡単なのだが、
定規はアゴ先と尻にピッタリと当てられないので
どうしても「目盛りのこの辺かな…?」という予測が含まれてしまう。
で、この予測というのが、
希望的憶測 を入れてしまいやすいのだ。
採ったクワガタが大きければ大きいほど。
そのため、厳密に測りたい人は、ノギスを使う。
ただ、このノギスという代物、
意外と使い方(目盛りの読み方)を知らない人が多いようなので、
今回はそのお話をしてみる。
まずは計測するクワガタの大アゴを軽く開いて、
ノギスをアゴ先と尻に軽く当たるように調節する。
…たまに脚の長さまで入れてる人を見かけるが、昆虫の体長を測る場合、脚は入れないのが本来だ。
個人で楽しむ分にはどう測ろうと自由だが、他の人や図鑑の数値とは比較的できないし、
脚まで入れた数値を他の人に普通に伝えると混乱を招くので要注意。
で、この状態で目盛りを読むのだが、
デジタルノギスなら表示される数値をそのまま読むだけで良いのだが、
写真のような普通のノギスは読み方に少々コツがある。
まず大きく「何mm」の数字は、尻に当たっている部分ではなく、
この場合、0目盛りは向かいの70をちょっと超えているあたりなので、
70mm(をちょっと超えてる)と読む。
続いて 1mm以下の数値(コンマ以下)を読むのだが、
下の0,2,4,6…の目盛り線が、上のミリ数値と目盛り線とピッタリ合っている所を探す。
この場合は、下の5(4と6の間)の目盛り線が、
上の80の目盛り線とピッタリ合っている。
そして読むのは下側の数値なので、コンマ以下は 5 ということになる。
で、先の70mmと合わせて、70.5mm と読む。
では、この場合は、どう読み取れるだろうか?
答えは下の方に書いておくが、まずはちょっとチャレンジしてみてほしい。
(照明の反射で見にくくて申し訳ない…)
<答え>
22.8mm
下の0目盛りは23mmにギリ届かない場所なので、22mmと読む。
コンマ以下は下側の8の目盛り線が上の目盛り線とピッタリ合うので、.8mm。
合わせて、22.8mmと読むのが正解。
※ただし、クワガタなんかの場合、
アゴの開き加減や頭の起こし具合で
数値が0.5mmぐらい簡単に変わってしまうので、
個人的には
コンマ以下の数値はあんまり信用していない
…というのが正直なところ。