月齢カレンダー | 虫けら屋の「ちょっと虫採り行ってくる!」

明かりで虫を採ろうと思った時、

外灯を回って探すにしろ、

自前で照明を焚いて呼び寄せるにしろ、

灯火採集を考えるなら、月齢というのは絶対にチェックしたい事柄です。

 

 

月齢というのは、簡単に言えば「今日の月はどんな形かな?」ということ。

満月なのか、半月なのか、三日月なのか、はたまた新月なのか。

 

 

カブト・クワガタや蛾など、明かりに飛んで来る虫を狙いたい場合、

月齢というの非常に大切になります。

 

虫は新月に近いほど灯火によく集まり、

満月に近いほど集まりは悪くなります。

そこで活用できるのが、月齢カレンダー です。

今はインターネットでも「月齢」などのキーワードを入れて検索すれば

簡単に調べる事ができますので、

カレンダーが必ずしも必要というわけではありませんが、

 

カレンダーの良い点として、

各月の月齢をまとめて見られ、

いちいち検索をする必要がないという事が挙げられます。


パソコンや携帯でネットにつながなくても、

ペラペラとカレンダーをめくるだけで

半年先の月齢も簡単に調べられるのです。
 

 

 

夜間に飛び回る昆虫の多くは、

月や星の光を基準に飛行しています。
 

…ちょっと小難しい話になりますが、

 

月や星というのは距離が非常に遠いため、

光はほぼ平行に地上に届きます。

 

そのため、その光を一定方向(たとえば、常に背中側に、など)から

受け続けるように飛べばまっすぐに飛行する事ができます。
 

 

ところが、外灯などの光は非常に距離が近く、

同じように背中側から光を受けるように飛ぼうとすると

光源の周りをグルグルと回ってしまいます。

月の光というのは意外と強く、

周囲に明かりのない場所だと半月(はんげつ)ぐらいでもクッキリと影ができる程です。
 

そのため昆虫も外灯よりも月の光を基準に飛び、

あまり灯火に集まらないのです(※全く来ないワケではないですが)。


しかし、月が新月に近い(三日月なども)と、

その光も弱く、虫は外灯の光に寄せられます。
 

 

そこで、

灯火採集をする場合、

事前に採集する日の月齢を確認しておく事が非常に重要になるのです。
 

写真のカレンダーは少々古いのですが、まぁ

4月を例に挙げると、7日が満月で21日が新月になります。
 

という事は、7日は最も灯火に虫の集まりが悪く、

21日は最も虫が良く集まる可能性が高い、

…という事になります。
 

この情報に、採りたい虫の発生時期を重ね合わせ、

採集の計画を立てるワケです。


「夏の旅行でカブトムシを採ろう!」などと思った場合、

灯火を見て回るつもりなら月齢の下調べは必須です。
 

満月と新月とでは成果に倍以上の差が出る事も珍しくありません。

私の場合は、

数字・月齢共に大きく見やすいので写真のタイプを毎年愛用していますが、

他にも何種類かありますのでご自身で見やすいものを選ぶと良いかと思います。
 

月ごと縦一列タイプのもので

「月の出・月の入」も記載されたものもあり、

字が小さくても構わないのであればそれがお薦めです。
 

また、月齢が多少悪くでも、

月が出る前であれば当然月光はなく、虫も灯火に集まります。
 

そこで、月が出るまでの間に勝負をかけるという方法もあったりします。


月齢。
外灯回りや自前灯火など、

灯火採集の成果を大きく左右する情報なので、

簡単にチェックできるアイテムとしてカレンダーはなかなかオススメです。