やっと集中治療室から出た
点滴と酸素チューブ引っ張ってベッドとトイレの往復
ベッドで一休みなんて暇はない

個室で良かった
トイレに行っても出ないけど、何かもよおす
トイレ独占 なんなら看護師が来てもわたしは常にトイレ
まだ睡眠導入剤が使えないから、うとうともしない、なんならギンギラギン。
朝夕のバイタルチェックで
「痛いところありますか?」
ふざけてるの?
どこが痛いかわからないよ❗
全部痛いさ❗
お腹いっぱいに巻かれたさらし
どこからどこまで切ったか知らないけど、魚なら腹開きだな?と、のんきなわたしは思う

さらしがとれた 傷は無惨
おっぱいとおっぱいの真ん中から恥骨まで何センチかな?
42センチ
ドレーンが7つ、ついている

血と体液が染み出る
密集したホッチキスが赤紫

トイレでいきむとお腹がつる
さすりたいけど、傷が邪魔でどこをさすればいいのか?わからない
1人トイレで身悶えする
泣かないけど、汗が流れる

移動は車椅子、食事をほとんど受付ない この状態で転院の話しが出る しかたないここは、急性期の病院だから 大学病院とけんかしてきたわたしには、受け入れてくれる病院がない
父のいとこが看護師長をしている病院に無理やり迎えてもらう
自宅から車で10分

飛行機搭乗の準備を頼む
鼻から酸素の必要な患者 飛行機内でも酸素を用意してもらう

ベッドに横たわるだけの患者が自宅に帰る 新幹線では駅から自宅までが(1時間)遠い。
飛行機なら、空港から自宅までが(30分)と近く便利だと考える
新幹線なら、横たわる環境はあるが、飛行機にはない
所要時間だけを考慮して、飛行機にする。肝要は、わたしが我慢するだけ

転院の日に先生が来た
「サプライズ残してる」
「なに?」
「次は、必ず絶対ストマ」
「次?」
「忘れたん?この病気」
「再発する?・・また?」
「再発するよ。必ず。9回再発した人もいるから」
「9回!同じとこ切るん?」
「微妙にずらしてる」
憮然とした

それがわたしの病気