守ってあげたい


 



ジャイ子 さんの記事より一部引用


飛べぬ白鳥 震災生き延び…宮城・亘理町

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 亘理町内の(あぶみ)川中流に、翼の一部が欠けて

飛べないハクチョウが住み着いている。

4、5年前から同じ箇所をケガしたハクチョウが同川の河口付近で

目撃されていたことから、津波で甚大な被害を受けた河口から、

川を遡ってきたとみられる。


津波を生き延びたハクチョウの姿に近隣住民や被災者は勇気をもらい、

餌をやるなどして温かく見守っている。

ハクチョウが住み家にしているのは、

河口から約2キロ上流の鐙川土手付近。


近くに住むイチゴ農家の板橋茂男さん(78)は今年6月、

右羽の一部が欠け、たたずむ1羽のハクチョウを見つけた。

板橋さん自身、自宅とイチゴ畑を被災し、

生活再建に励んでいるところだった。


ハクチョウの様子に「餌がなく困っているのでは」と、

食パンを与えるようになった。

夏草が生い茂る頃には、動きやすいようにと、通り道の草を刈った。


同じ頃、近くに住む無職伊東広さん(63)も、朝夕に餌をやるようになった。

川の藻や植物の根を食べて生き延びていたとみられるが、

餌をやり始めたころから、2人がくると、

タッタッタッと走って近寄ってくるようになった。

地域住民によると、ハクチョウは通常、同町には飛来しないが、

ケガをしたハクチョウの姿は、4、5年前から海沿いで目撃されていた。

しかし、同町は、津波で264人が犠牲となり、3742棟が全半壊。

ハクチョウにとっても沿岸部は住めなくなったとみられる。

 

ハクチョウが移り住んだ同川近くには、

約250世帯が暮らす仮設住宅もある。

2人が餌やりに行くと、餌となるもみ殻の山が置いてあったり、

子どもたちがハクチョウに触れる姿を見かけたりする。


伊東さんは「今や仮設のお年寄りや子どもたちの人気者」と

うれしそうに話す。


人が近づいても、羽ばたくそぶりをみせるだけで、

もう空は飛べそうにはない。

しかし、震災を生き延び、今夏の猛暑も乗り切った。

猫などの外敵が来ても器用に川に飛び込んで逃げるという。


生きようとするその姿に勇気をもらった板橋さんは、

「よくがんばったなぁ」と感慨深そうだった。

2012年10月8日 読売新聞)






ドキドキ

松任谷由実 - 守ってあげたい

http://www.youtube.com/watch?v=9H4KgOdPUSE

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音譜

やさしさに包まれたなら / ユーミン cover by MonamiSion

http://www.youtube.com/watch?v=reVY624c6Io





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