修学旅行(第3話)
本編はコチラです。→ → → クリック
京都・・・
毎年多くの参拝者や修学旅行生が訪れる場所
僕も修学旅行に訪れた一人・・・
「すげ~時代劇やってる」
「お~すげ~」
太秦(うずまさ)で一同が感嘆の声を上げる。
「侍とか武士いるぜ!」
「お~すげ~」
僕には・・・興味無かった・・・
「はぁ~~」
大きなため息が出る・・・
修学旅行前日・・・
以前から好きだった女の子にフラれた・・・
男がクヨクヨするな?
するよ。。。
『天パーの人は・・・ちょっと・・・ごめんなさい』
天然パーマのどこが悪い!??
生まれつきの髪を呪った。
ご先祖様を恨んだ。
将来の子供に、ごめんなさい。
「はぁ~~・・・・」
友達が声をかけてくる・・・
「どした?そろそろ集合だってよ」
「はぁ~~」
ストパしてから告白も・・・ありかな?
それでも・・・フラれたら・・・
「お~し。みんな、揃ったかぁ~?前後のヤツは居るか~?」
せめて・・・修学旅行終わってからにすれば良かった・・・
「じゃ~!バスに乗ってけ~!次は清水寺だぞ~!
チャリンリン・・・
さい銭箱に投げ入れた金額は・・・
秘密・・・
合掌して・・・お願いを始める。
彼女が出来ますように。
彼女が出来ますように。
彼女が出来ますように。
モテますように。
恋人が出来ますように。
おばあちゃんの病気が治りますように。
「あの・・・もし・・・」
天パー治りますように。
異性から好かれますように。
「あの・・・」
「ん?」
なんだ・・・このコートの人・・・
ちょっとくらい待てよ。
「100円で・・・そんなに願っても無理じゃないですか?」
な!!
「ぼ・・・僕は一つしか・・・」
・・・
「そうでしたか。それは失礼しました」
そのまま・・・男は参拝せずに歩いて行った。
なんだアレ・・・
自由行動・・・
「お~い!向こうに行ってみようぜ!」
友達に声を掛けられたが・・・
「遠慮しとく。ちょっと調子悪いみたい」
「そっか・・・」
「おや?また・・・お会いしましたねぇ」
・・・さっきの!やな男。
「何か悩みでも、おありですか?」
「ほっといて下さい・・・」
「私・・・全国を旅してる行商人でして」
「・・・」
「あなたの悩みを解決出来るかも知れませんよ」
!?
「あなたの恋の悩みに・・・うってつけの薬が確か・・・」
男が持っていたトランクを開けて・・・何か探し出す。
・・・
恋の悩み・・・って言いました?
「あ!ありました。こちらの商品・・・です。名前はダークエンジェル」
「ダークエンジェル?」
名前聞いただけでパス!
「こちらの商品・・・ただの水では御座いません。惚れ薬です」
「惚れ薬?」
名前はともかく・・・
有りだな!
「ですが・・・何かを得るためには、何かを失わなければなりません」
「失うって・・・何を?」
・・・
「それは・・・人様々です。命・・・家族・・・友達・・・」
「特別に200万でお譲りしましょう。」
「あの・・・高校生あんんですけどぉ・・・」
「分かりました。150万で結構ですよ!」
・・・
「あの・・・そろそろ行かないとぉ・・・」
「・・・」
惚れ薬
もらってしまった。
かなり怪しい・・・本当に効果あんのかな?
失うものか・・・
使いたいけど、悩む。
でも、どうやって飲ませる?
料理に混ぜるか?
いや・・・
さり気なくお茶に混ぜて・・・
~~『やぁ!この前の告白は気にしないで。普通の友達に戻るために
このお茶でも どう?』~~~
不自然すぎる。
何も考えずに・・・
彼女の近くに来てしまった。
・・・気づいてないようだけど どうする?
ドキドキ ドキドキ・・・
「ねぇ?なんか喉渇かない?」
「なんか買いに行く?」
!!
なに?喉が渇いた?
今しかない。
キュッ キュッ キュッ・・・
惚れ薬の入った瓶を開ける。
ん!!
「くっ・・・・くっさ~~!!」
こんなん無理だ・・・
「な~にが臭いんだ?」
ドン!
思いっきりタックルを食らった。
「えっ・・・あっ・・・おっと・・・と・・・」
体制を崩しながら・・・
小瓶が手からすり抜けた。
ポッチャン!
「あ~~~・・・・・!!」
池に・・・沈んでいく瓶。
「あっ!悪い・・・大事なもんだったのか?」
済まなそうに謝る友達・・・
「いや・・・空き瓶だったから・・・」
クソ!!このバカ!!俺の恋路を返せ!
そう言いたかった。
「そっか。なら良かった・・・それにしても、ここの鯉・・・いっぱい
集まってて来るなぁ」
・・・
鯉に惚れられても・・・・・・・・・・
惚れ薬・・・・・使っちゃった!
ヤバイ・・・・・・・!!
急いで実家に電話する。
どうしよう・・・後の事なんて考えて無かった・・・
トルゥゥ・・・トルゥゥ・・・
「はい・・・山川ですが」
繋がった!
「あっ・・・もしもし母さん?俺だけど」
「裕樹?どうしたの?ホームシック?」
なわけあるか!!
「そんなことより、みんな元気?今ばあちゃん どうしてる?」
「やっぱりホームシック?おばあちゃんなら さっき昼食したわよ」
「お父さんは?」
「いつも通りに会社に行ったわよ。なに?どうしたの?」
みんな・・・無事だ。
・・・
家族や家には被害がない。
どういうことだ?
あの惚れ薬・・・やっぱり偽物?
翌日・・・異常無し
そして
修学旅行から帰っても・・・なんの異常も無かった。
おばあちゃんも元気そうだった。
やっぱり惚れ薬なんか あるわけないか!
あるわけない。
そう思って・・・
忘れたころ・・・
修学旅行から一カ月が過ぎた頃。
やっぱりだ。あの惚れ薬は本物だった。
俺が・・・失ってしまったモノ。
それは・・・
天然パーマ。
一週間過ぎた辺りから変だと気付いていた。
伸びて来る毛がストレート。
今はサラサラの髪の毛・・・
前より良い男。
「あの・・・僕と付き合って下さい」
ストレートになった髪の毛
これでフラれたりしない。
「あの・・・ごめんなさい。私・・・ロン毛の人は。ちょっと」
多分・・・
髪の毛を切っても『ごめんなさい』だ・・・
「人は見かけでは、ありませんよ」
公園のベンチで男が笑いながら呟く。
「変ですねぇ。私が旅に出ると人が幸せになる」
・・・
「やはりサンクチュアリ(聖域)に迷い込む人間が最適ですか」
ポツリと囁くと男は歩きだした。
修学旅行終了
◇次回はスズメの涙です◇
本編は⇒コチラ ⇒ ⇒ クリック