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『闇の販売所』(本編)
大阪 道頓堀
ロングコートの男が・・・歩道に立っていた・・・
多くの通行人が彼を・・・煙たい眼差しで避けて通る。
・・・
それでも・・・男は立ったまま・・・微動だにすら しない
ロングコートの男が見つめている先・・・
『ついにオープン♪リサイクルショップ《光の販売所》』
・・・
『実に不愉快ですねぇ』
光の販売所・・・
「いらっしゃいませ」
「・・・」
なんや~?この男・・・無視かいな?
「私、全国を周っておりまして・・・急にお金が必要になりましたので
・・・商品を買い取っていただきたい」
「あ~、買い取りでっか?何でも買い取りまっせ!」
男が・・・トランクを置き、中身を眺めだした。
はよぉ~してや~。わし店閉めて競馬場行きたいねん・・・
「では、こちらの鉛筆など、いかがです?」
はぁ?
「お客さん・・・鉛筆は腐るほど、あんねん。ちゃうヤツにしたって」
「そうですか・・・では・・・」
「こちらの紙コップ。こちらの・・・」
「いらん・・・いらん・・・次」
手で振り払いながら指図して・・・コイツ冷やかしか?
「そうですか、では、こちらのカセットテープ・・・」
「誰が買うねん❢今・・・平成やぞ!あんた東京の営業マンか?」
「一応・・・東京からですが。何か不都合な事でも?」
「向こうでも、商売うまく行ってへんかったんやろ?もっと・・・しっかりせな
アカンで・・・」
「・・・」
「まぁ・・・エエわ!なんで急にお金要るんや?今なんぼ持ってんねん!」
「先ほど・・・どうしても欲しい物が見つかりまして。それと私、お金は
持ち歩いておりません」
「はぁ?おかしなやっちゃな~どうやって東京帰んねん?」
「・・・」
「第一!銭無かったら・・・どうしようも無いやん!」
「私にとって、お金は必要ありません。大人が子供銀行のお金を
持っていても使えないのと同じです。」
痛いやっちゃな~ぁ。。
・・・
「しゃ~ないなぁ!この二万円・・・帰りの電車賃に使い・・・」
「宜しいんですか?」
「但し!!次こっち来た時は倍の4万にして返しに来いや」
「私・・・次にこちら赴く日が、いつになるか分かりません。お礼に
・・・こちらを御受取下さい。」
!!?
男がトランクから取り出したのは・・・仮面・・・
「おい・・・コレ18金やないか!あるんなら、はょ~出して~なぁ!
人が悪いなぁ」
「こちらの商品・・・当店では1200万で撃っておりましたが・・・
お譲り致します」
1200万?重さからして3万くらいやけど・・・
この男・・・エゲツない商売しよるで!
「そちらの商品・・・名前が・・・」
「いらん。いらん。説明も名前もいらん。これで2万はチャラやな・・・」
・・・
「そおうですか・・・それでは私。失礼します・・・」
「気いつけてな。あんまりエグイ商売しとったら、しょっぴかれるで~」
「・・・」
競馬場・・・
「クソ・・・2レース続けて外した・・・次は~っと」
『おい』
「ん?誰や?」
・・・
誰も・・・おらん。周りの人間は競馬新聞に必死になっている。
『俺は・・・直接話掛けている・・・貴様のポケットに居る』
!!?
なんや?なんや?
ポケット?
「うわっ」
この仮面・・・目光ってるやんか!
『俺を使え!』
「どういう意味やねん」
『貴様・・・アイツから説明無いのか?』
アイツ?あのロングコートの男のことか?
『いいか!良く聞け!』
なんか・・・エラっそうな仮面やのう。
『俺は・・・全てのレースの結果が分かっている』
「ホンマか~?」
『だが3回だけだ。しかも・・・その内1回はウソをつく』
「ふ~ん。おもしろい!ほな次は何が来んねん?」
『1枠1番アタッテクダケロウ』
この馬・・・大穴やんけ!
半信半疑だったけど・・・当たりよった。
「おい!次!次は!?・・・なんや?」
待てよ・・・
今のんで1回本当やから・・・
「おい・・・次は馬連やるから!2頭の馬の名前言うとくれ」
『いいのか?外してるかも知れんぞ?』
「まだ2回あるから良いねん・・・はよ次なんや?」
・・・
「5番コーコーナメテ」
「9番アンソコガイイ」
ホンマに当たりよった・・・
この仮面間違いなくレースの結果分かってる。
しもた!もっと掛けといたら良かった。
次当たりか?外れか?
沢山賭けたいけど・・・確実ちゃうしなぁ~・・・
「確立半分か・・・次辺り・・・ウソつくかも・・・」
・・・いや・・・
そう思わせて当たるかも・・・
どないしよ・・・どないしよ・・・
来たら・・・アホらしい。
しゃ~ない・・・全部賭けてみよか!
これがギャンブルやで!
「仮面はん。次の2頭は何来る?」
『2番モットーツッヨク』
『13番シヴァ・ツーテー』
「行け・・・行け~!!今日の持ち金全部・・・賭けてんねん」
!
!!
!!!
んな・・・アホな。
外した・・・
でも・・・あと一回は必ず当たる。
こうなったら・・・最終レース全財産賭けてやる。
時間が無い・・・まだ銀行に間に合う・・・
考えると同時に走り出していた・・・
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
最終レースは3連単で勝負や・・・3頭の馬を順番通り当てな意味が無い。
この全財産を賭けて配当金は・・・?
!!!!!!!
ウソやろ・・・
9300億・・・
競馬史上・・・こんな額・・・
聞いた事あらへん。
「かっ・・・仮面様。最後は着順通りの3頭をおっ・・・教えて下さい」
『さぁな・・・』
!
「さぁな・・・って、どういうことやねん。エエから早く教えてくれ・・・」
『・・・』
「頼むわ!この通り」
頭を下げて・・・お願いした。
『しょ~が無ぇな』
「恩にきるわ!」
「で?次なんの馬来るんや?」
『17番エースエムイーヤ』
『8番ノマルがッスキ』
『12番ソダヨーネ』
「よっしゃ~!これで・・・わしは億万長者や~」
当たると分かってても緊張するもんやな。
なんせ・・・9300億・・・
もうすぐ始まる。早く・・・券買いに行こ・・・
・・・
そして・・・レースが始まった。
「おっ!おっ!おし!そこや!いけ・・・いけ~~!!」
「ん!」
「おい・・・」
「なんでや?」
電光掲示板には・・・
《1番サークシャワー》
《2番シャイ・ボーイ》
《3番アーツ・ギデス》
「順番どころか・・・1頭も入ってへんやないか!なんでや?」
『俺は・・・3回の内、1回外れると言ったんだ・・・』
「だから・・・今のが3回目ちゃうんか?」
『良く聞け!3回の内1回はウソをつく』
?
『これが1回目の本当だ』
!!
「なんや・・・それも入るんかいなぁ」
『人間の欲深さの負けだ・・・わははははは・・・』
「買わんくて・・・良かった」
!!?
『何だと?買ってないだと・・・』
「正確には・・・買えんかったゃ。ノマルガッスキが棄権したからな」
『そんな・・・』
「大阪人舐めんなよ~!わしの勝ちや!わははははははは・・・
こんな仮面とかして・・・売りさばいたる」
最上段で笑っている。男がいる。
「良かったですねぇ。財産を失わなくて・・・」
・・・
「その仮面の名前は・・・ファントム。ただのイタズラ好きな妖精です。」
男は・・・立ち上がると・・・
「さて・・・私も、そろそろ行きましょうか」
光の販売所・・・近くの路上・・・
「あの・・・すみませんが、その油絵売って頂けませんか?」
ホームレス風の男性に問いかける。
「ん?あ~良いで!好きな値段で買うってって」
2万円差し出す。
「えっ?こんなに?」
驚く男性をよそに・・・
「この油絵が大変、気に入りました・・・何処でお描きに?」
「あ~、昔・・・東京に行った時に描かせてもらった絵だ。
じゃ遠慮なく・・・もらうで」
「そうですか・・・なぜか私には、とても懐かしい」
絵には・・・家族が描かれていた。
父親、母親、男の子、女の子の4人が笑っている絵・・・
タイトル《東京の一家》
「ん?あんた・・・そんなに感動したんか?涙まで流して」
!?
「涙・・・?ありがとうございました。では・・・失礼します」
私が・・・涙・・・?
油絵終了
◇次回は修学旅行です◇
本編から読まれますと、10倍楽しめます。
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