※死産に関する内容です。約3ヶ月半前のことをメモを見て振り返りながら書いています。





入院12日目 出産から2日目




いよいよ退院予定日。



最後の日の担当は助産師⬜︎⬜︎さん。


⬜︎⬜︎さん:おはようございます〜!最後に担当できてよかったー!


私:わぁ〜!おはようございます。私も最後に担当してもらえて嬉しいです!


⬜︎⬜︎さん:やっと退院ですね。◎ちゃん、お家に帰れるんだね〜!


私:やっと外に出られる〜。こんな一歩も外に出なかったの、人生で初めてかも。



退院後の生活についての説明を一通り受けた。



⬜︎⬜︎さん:どうですか?お家に帰るのが逆に不安だったりはしませんか?

入院中はスタッフもたくさんいるから、どこかで吐き出す場所はあったと思うんですけど、お家に1人でいらっしゃったりするとどうしても1人で考えて辛くなってしまうことがあると思うんです。

そんなときはいつでも連絡してください!

助産師と話すだけで落ち着くこともあると思うので…⬜︎⬜︎って呼んでもらえれば私いつでもお話聞くんで!


私:ありがとうございます。本当に心強いです!

夫は仕事で家にいないことが多いので、、火葬とか終わって落ち着いたら少し実家に帰ろうと思っています。


⬜︎⬜︎さん:それはいいですね!ご実家でご家族とゆっくりされてください。



ドクターから最後のお話もあった。

主治医は不在だったようで、診察のときに何度か同席してくださったお若い医師。


Dr.:産後の体調も大丈夫そうなので、予定通り今日退院です。1ヶ月健診までの間に出血が増えたり体調が悪くなったりしたらすぐ受診してくださいね。無理はしないよう過ごしてください。


私:本当にありがとうございました。〇〇先生(主治医)にもよろしくお伝えください。



荷物をまとめ帰り支度をしていると、夫が到着。


夫:◎ちゃんお家に帰ろうか〜。


私:やっと帰れるね〜!◎ちゃんお家楽しみだね!

パパちゃんとお家キレイにしてくれた?


夫:いつも通りよ。ありのままよ〜。




⬜︎⬜︎さんも来られた。


⬜︎⬜︎さん:さぁ、◎ちゃんも帰る準備しよっか!



⬜︎⬜︎さんと一緒に◎ちゃんを納棺する。


棺には事前に保冷シートを敷いていた。


その上に◎ちゃんのために作った服を敷き、◎ちゃんをそっとのせる。


服を着させてあげながら涙が止まらない。


私:◎ちゃん似合うじゃーん!ママ上手に作ったでしょ?ママの匂いいっぱいつけといたからね〜。


⬜︎⬜︎さん:◎ちゃんよかったね〜!かわいいよ、似合うよー!


パパが買ってきてくれた帽子も頭にちょこんと乗せてあげた。


みんな:かわいい〜!!



思ったより娘の身長があったので、棺のサイズは足を曲げてギリギリ。


大きいほうにしておいてよかった。


◎ちゃん、よくここまで大きくなってくれたね。



白いお布団をかけて、その上に手作りのお布団カバーのようなものをかけてあげた。


昨晩、助産師さからいただいたい粉ミルクも口元に置いた。


⬜︎⬜︎さん:ママの手作りいっぱいで嬉しいね、◎ちゃん!


⬜︎⬜︎さんがポケットから何か取り出し、棺に入れながら


⬜︎⬜︎さん:◎ちゃん、これ…お空に一緒に持っていってね。


キレイな柄の折り紙で作られた鶴と、お手紙を棺に入れてくださった。


私:わわ、本当にありがとうございます!!

⬜︎⬜︎さんには本当に救われました。。◎ちゃんを産むときも、⬜︎⬜︎さんの言う通りにしたら大丈夫だったし怖くなかった!

⬜︎⬜︎さんに取り上げてもらえて、本当によかったです。


⬜︎⬜︎さん:本当ですか?めちゃめちゃ嬉しいです!

お産に対しての恐怖心、抱えたままになってないですか?


私:怖かったし痛かったのは事実だけど、もうそんなに怖いことじゃなかったって思えています。


⬜︎⬜︎さん:よかった!また妊娠、出産するとき、〇〇さんは立ち向かえると思います。

いつ◎ちゃんが戻ってきても大丈夫ですね!


私:もしまた出産するときは⬜︎⬜︎さんにとりあげてほしい〜。私もこれ…


朝のうちに、⬜︎⬜︎さんへこっそり書いておいたお手紙を渡した。


⬜︎⬜︎さん:え、嬉しい、泣きそう!!帰って読みます!


私:これからもかわいい赤ちゃんたくさん取り上げてくださいね。




退院まではご家族でお過ごしくださいと⬜︎⬜︎さんは病室を出て行かれた。



夫と泣きながら、折り紙で作ったお花や動物たちを棺に入れてあげる。


夫:家に帰ったら、俺が作った鶴をいっぱい入れてあげないと。


私:すごく華やかになるね!



30分くらい、夫と代わりばんこに娘の棺を抱っこしながら病室でゆっくりした時間を過ごした。



私:そろそろ帰ろうか。


とナースコールを押す。



⬜︎⬜︎さんが来られ、いよいよお別れ。


忘れ物チェックを終え、



私:本当にお世話になりました。


⬜︎⬜︎さん:無理だけは絶対にしちゃダメです。〇〇さん、大丈夫って口癖になってるから、、、辛いときはいつでも私たちを頼ってください。


私:ありがとうございます。だいじょう…


⬜︎⬜︎さん:ほらまた!


私:あっ…笑



棺をバスタオルでくるみ、病室をあとにする。



⬜︎⬜︎さんがナースステーションに、「〇〇さん帰られます」と声をかけると、そこにいらした看護師さん、助産師さんたち10人ほどがみなさん出てきてくださった。


見慣れた顔ばかり。涙が止まらない。。


私:長い入院で、本当にみなさんにお世話になりました。



「本当によく頑張られましたね」

「無理しないで」

「泣きたいときは思い切り泣いて」

「何かあったらいつでも相談して」


などと温かい言葉をかけていただき、エレベーターの扉が閉まるまでみなさん頭を下げてお見送りしてくださった。



大きい総合病院なので、患者さんや妊産婦さんも多く忙しい中、みなさん親身に接してくださり、感謝してもしても足りないほど。



もしまた次にお産することがあれば、また絶対ここにしようと思った。





続きます。↓↓