第50回 男の仲はGive & Get  血統は一方通行(令和6年6月20日)

 

■皇族数確保と養子縁組

■血統は男女のGive & Get

■英語の達人 松本道弘氏の影響

■社説に見るgiveとgetと take

 なお、< >内は筆者の斜説

 

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■□--皇族数確保と養子縁組—□■

 

 去る6月15日、「皇族数の確保策の意見集約を今国会は見送り」という報道があった。

 皇族数減少の原因は、昭和22年の11宮家の皇籍離脱にあるが、大本はGHQ指令である。このせいで、皇統を継げる皇族は、現在はお二人だけになってしまった。

 本来は、旧宮家の皇籍復活が最も分かりやすいのだが、現実的な方法として別の案が出されている。皇籍離脱された旧宮家の方には、皇統に連なる男系男子がおられるので、その方々に現在の宮家と養子縁組をして皇族に戻ってもらおうというものである。

 養子縁組は、元は竹田恒泰氏(明治天皇の玄孫)の提案らしいが、筆者も大いに賛同する

 国会閉会中でも意見集約は続けるらしいが、皇統の安定を一刻も早く実現していただきたい

 

■□--血統は男のGive & Get—□■

 

 それにしても、昔の人々は、Y染色体などという知識がなかったにもかかわらず、男系男子による継承が、神武天皇以来の血統を守るために必須と考えていた

 血統は、男女の体の構造上、必ず男から女への「一方通行」であり、その逆はあり得ないそれは昔も今も同じである。

 そのため、妻は外部から迎えても、男系男子を貫くことで血統は守られる

 結果、今上天皇からずっと父親を遡って行けば神武天皇に辿り着けるのである。

 こんなシンプルで明確な仕組みは、他国には見当たらないのではないか。

 

 英語のブログっぽく表現しよう(笑)

 

 血統は男から女に渡し(Give)女は男から受け取る(Get)のである。

 血統の観点から、男の仲はGive & Get だと言いたい

 

 ちなみに、ブログ第45回「成吉思汗のDNAがアメリカ人に?」のタイトルには、” The Story of Y “ が入っている。

 

 

 Y染色体がアメリカ人を騒がせるのは、西洋社会でも男系男子が一定の重要性を持っているということなのかも知れない。

 

■□--英語の達人 松本道弘氏の影響—□■

 

 筆者は若い頃、英語の達人として有名な松本道弘氏の著書に影響を受けた

 ただし、先生は凄いが、生徒はダメだという好例である(泣)+(笑)

 

 氏の著書で、特に「giveとget」(朝日出版社)と「Give Get 辞典」(同) は手元に置いていた。

 

give get 松本道弘

 

 氏のGiveとGetのロジックは私を一時期夢中にさせ、その成果か、困った場面を何度か切り抜けることができた。

 成功体験のせいか、新しい単語を覚えるよりもgiveとgetで何とか言い換える(言い逃れる?)ことばかり試していた時期があった。

 勉強方法が偏り過ぎていたのだ。

 結果、語彙力が伸びなかったのは、語学のセンスがなかったことと、いびつな勉強方法のせいだと振り返って思う。

 今思えば、もっと語彙を増やし、それにgiveとgetのロジックを加えるべきだったのである。

 基礎は大切だ。もっとも、プロフィールにも書いたが、私の場合は、30歳からは英語とは縁のない仕事についたので、やったとしてもあまり役に立たなかったのではないかと思う。

 

■□--社説に見るgiveとgetとtake—□■

 

 社説のデータベースで、1文中(段落ではない)にgiveとgetが同時に出てくる例を探してみた。

 ヒット件数は少なかったが、3つ引用してみる。

 

◆2000年8月31日 バンコック・ポスト(タイ)社説

【 Now is not the time to splash cash about 】

   ==今は金を浪費する時ではない==

 This is no different than asking Thaksin Shinawatra where he is going to get the money to give all 70,000 tambons around the country one million baht each from the state coffers if his Thai Rak Thai Party forms the next government.

 これは、タクシン・シナワット氏に、同氏が率いるタイ愛国党が次期政権を樹立した場合、国庫から全国7万の町村すべてに100万バーツずつ支給する資金をどこから調達するつもりかと尋ねるのと何も変わりない。

(参考)tambon タイで町村などの行政区画を意味する。

 

< giveするための資金をどこからgetするのかという内容で、比較的分かりやすい構成だ。>

 

◆2009年1月7日 フィナンシャル・タイムズ(英)社説

 【 Get on with it 】

  ==さっさとやれ==

 The government, therefore, needs to give businesses an umbrella with credit guarantees for lenders in order to give would-be investors the confidence they require to get stuck.

 したがって、政府は、投資家志望者に困難を乗り越えるために必要な自信を与えるために、貸し手に対する信用保証を伴う傘を企業に提供する必要がある。

(参考)businesses 企業 lender 金貸し、貸し手 would-be investors 投資家志望者 confidence 信頼、信用、自信 stuck 固まった、身動きできない

 

< 最後のstuckが、原文ではstunkとタイプミスされていた。ミスはたまにある。長文だと発見に時間がかかることがある。自分で訳している時には気づきやすいが、翻訳ツールに任せていると分かりにくい。Wordのスペルチェッカーが助けてくれる場合もあるが、分からない時もある。今回は、たまたまChatGPTに放り込んだら、何だか謝っているので(笑)気づいた。(ChatGPTは、自分が間違うと謝る! わりと素直なやつかも知れない(笑))>

 

◆2000年8月31日 ニューヨーク・タイムズ(米)社説

【 Endorsements for the Legislature 】

   ==議会への支持==

 Mr. Denis, an articulate speaker, has made an admirable effort trying to get banks to give more loans in his area. ~  We endorse Mr. Denis in the primary.

 雄弁なデニス氏は、自分の地域において、銀行がもっと融資をするよう立派な努力をしてきた。(中略)私たちは予備選挙でデニス氏を支持します。

 

< これは、選挙の際の社説で、ニューヨーク・タイムズ紙はマンハッタン地区において、デニスという候補者を支持するという内容。決して、デニス氏が自分自身のために地元の銀行に圧力をかけたとかいう話ではなく(笑)、地域のためにもっと融資をするように働きかけた立派な方だという趣旨だ。>

 

Give and take  最後に、日本語にも入り込んでいる、いわゆる「ギブアンドテイク」を検索してみました。50件以上がヒットしましたが、その中で、1文中にgiveとtakeとgetの3種類が入った「全部乗せ」(笑)を見つけたので引用します。

 

◆2001年5月9日 クリスチャン・サイエンス・モニター(米)社説

【 Benchmarks for Picking Judges 】

   ==審査員選びの基準==

 One easy way out is to have some give and take: Democrats get some choices for judges, Republicans get some.

 一つの簡単な解決策は、譲り合いの精神を持つことだ。つまり、民主党は裁判官の選択肢を何人か得て、共和党も何人かを得ることだ。

 

< アメリカの裁判官は非常に党派性が強く、任命をどうするかでスッタモンダしているという社説の一部分である。裁判は政治とは距離を置いて欲しいが、アメリカでは難しいようだ。その点は日本の方がましに見える。ただ、日本にも「ロッキード裁判」で、最高裁がアメリカの証人に対する反対尋問を最初から「免除」した実績がある。最高裁でさえアメリカの政治の影響を受けたことが見え見えであり、本当に異様である。>

 

 では、今回はこの辺で。

 

(注)このブログの内容を使った結果について、管理人は一切の責任を負いませんので、自己責任でお願いします。