MALCOM ARNOLD | チーフ・エディターのブログ

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音楽配信の仕事上年間クラシック中心に毎年1,200枚ハイレゾの新譜を聴く中で気になったものを1日1枚。

BBC Philharmonic , Ramon Gamba (Chandos) 96Khz/24bit

イギリス近代を代表する作曲家マルコム・アーノルド(1921-2006)。と言っても日本ではそれ誰?といった言った感じだろう。でも彼の代表作は有名。

 

もともとはトランペットの名手で20歳ぐらいでフィルハーモニのトランペッターとして採用されたが翌年にはもう首席トランペッターになっている。その後作曲活動の方に力を入れて数多くの映画音楽を作曲した。その代表作が『戦場にかける橋』のテーマ音楽でアカデミー音楽賞までとった『クワイ河マーチ』。これは彼が原曲『ボギー大佐』を映画用に編曲したもの。小学校の頃「サル、ゴリラ、チンパンジー」と歌った覚えがある。誰でも知っているあの曲。

 

マルコム・アーノルドは映画音楽以外にもクラシックも多く作曲しているのも知られていないと思う。交響曲もしっかり9番まである。むしろこっちが本業だろう。このアルバムでは、クラリネット協奏曲、ディベルトメントなど珍しい曲あたりを取り上げているが映画音楽を思わせるようなメロディアスなところが随所にあって聴きやすい。アルバム・ジャケットのこの船は一体なんだろうかと思っていたのだが最後の曲は『パストウの救命ボート』という曲で、これはイギリスのパストウという海辺の町の救命ボートの進水式のために作曲した曲でこの写真はその救命ボート。動画を見るとこのボートは通常は陸地の格納庫に待機しており、事が起こるとそこから滑り台を降りるようにして出動するのだが、サンダーバード2号の中に格納されている4号が出動する時のような今となってはかなりレトロ的なカッコ良さを感じるものだった。

 

 

 

 

 

2023-110

 

 

 

via Classic Music Diary
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