カドミウム・ブルー回送とかかれしバスのでてゆくを昼の茶房に見ている現ゆっくりと登り坂なる空模様聴きて出て来つ海見ゆる街かなしみはいえばほのかにほほえみて雨の埠頭のいぬだての花七曜はめぐりめぐりて光てらす彼方のおさなき死者は夢醒めてゆめよりさむき現実の裾ふくだめるカーテンを見ゆうすあかき果肉のような 月のぼり人はみなもう一つの生をいきるべく夜ごと夜ごとを眠るねむれよ