目を奪われた其の一。
プロジェクションマッピングの背景に圧倒された。
室内背景、自然の風景描写、
ドナウの川面、
夕焼け空のグラデーション、月の光、銀色の稲妻、登場人物の心理描写。
舞台美術が美しかった。
感嘆して魅入られた其の二。
音符達の軽やかなダンス。
ベートーヴェンが生み出す音の一つ一つはダンサー達の動きで表され、
時には繊細で柔らかく
時には激しくダイナミックに舞い踊る。
もう口をあんぐりと開けて見入っちゃいましたわ。
どんなポジションを取っていても、ダンサーズからは重力なんて感じないのよね。
しかもみなさんあんなに綺麗に踊りながらも歌ってるのだわよ。
呆気に取られた其の三。
シュガーの威圧感満載の亭主っぷり。
政略結婚の悲しい結果だな。
妻を理解しようとしない夫。
妻を所有物だと思う利己的な夫。
端から歩み拠る気もない傲慢な夫。
いや、違う。
恋愛結婚しても別れはあるし。
政略結婚だからではないのだよね。
感性が違う男と女。
シュガーが実に憎々しげに演じてました。
おぇー!って思う程激しくね。
シュガーの”夫“シリーズの中では、私は“二人のM”での気の良いルイ16世が一番好きかも
“不滅の恋”がテーマな?
現世では一緒に幸せになれなかったけどお互いに真の愛を知って苦悩したことは、この愛が二人の人生にとって宝物になったんだって感じましたよ。
芳雄さまのベートーヴェンはかっこよ過ぎますわ。
音楽と愛への情熱は迸り溢れてた。
ただ、やっぱり綺麗感が勝っちゃって、
手足が長いし、姿形が美しいし。
わたしの中では、
手塚治虫先生のルードヴィッヒ・Bがベートーヴェンのイメージだから。
なんかもっと
無骨で野暮ったいのにロマンチストなベートーヴェンを観たいです。
今日の舞台、楽しかったです。
再演あったらまた観たいですな。