2012.4 NO.10 UMA と TUMA
ここで言うUMAとは馬のことではない。
Unidentified Mysterious Animaとは謎の未確認動物のことで、雪男や日本の
河童はこれに属する。UMAにTがつくと、確認できているがまことに不思議な生き物となる。つまり妻だ。
通常言い合いしてもすぐに折れる我妻がさらに突っ張ってくる。ハタと気が付いて、笑いながらゴメン、ゴメンと言うとさらに怒りだす。毎月同じ繰り返しだ。
喰い意地が張っているだけなのに、太ったのをダメ亭主からのストレスのせいにする。ストレスで体を壊す人が多い中でストレスまで肥やしにするとはあきれるほかはない。
とっくに忘れていた昔の些細なことを持ち出してはねちねち攻めてくる。女の記憶力はどうなっているのだろう。
愚妻はよく電気、テレビを付け放しで1時間も2時間もうたた寝している。それなのに
私が風呂に入ると、あわてて追っかけてきて、脱衣場の電気を消す。たった10分前後なのに。指摘すると反論してくるが、愚妻の自分を正当化する理由は理解不能だ。
文字通り粉飾を落とした素顔を見ると、本当に我妻なのかと思うときがある。かわいかった妻は宇宙人にさらわれたのではと。電話で妻の声を聞いたときは昔のまま、我妻だと実感できる。これからは電話で話そうと言ったら、二度と憎まれ口がたたけないようにとほっぺを思い切りひねられた。昔はそんなことはしなかった。やっぱりエイリアンに違いない。
我妻みたいな人間ばっかりだったら、警察は要らない。まとも過ぎて変わっている。
他人の嫌がることは言わない、しない。仕事は怠けない。うそはつかない(私以外には)。他人を思いやる。お金の無駄遣いはしない。法に触れるようなことはする訳がない。すべて教科書どおりでバカ正直だ。
悩む経営者二世達が多く集まる、宗教色の濃い啓発セミナーに行ったことがある。義理があり夫婦で参加したのだが、「何がありがたいの。当たり前のことばかりじゃないの」と妻は不満顔。その当たり前のことがみんなできないんで、悩んでいるんですがね。
朱に交わればと言うが、正反対の私と交わっても、なかなか悪貨が良貨を駆逐するといった感じにはならない。ようやく、電車の優先席がガラ空きな時は座るようになった。1mぐらいの幅しかないところの信号は私と一緒の時は赤でも渡るようになったぐらいだ。
亡き岳父に似ているのだが、その岳父は生前飲み屋で警察官に間違われた。妻は本当はかなり短気なのだが、みんな笑顔に騙されている。知っているのは私と義母ぐらいだ。
短気とはいえ妻は心根が優しく、弱虫だ。職場でも若い女性にも口に出して注意ができない。若い男子にはいいオバサンが逆に泣かされてしまう始末。
娘は妻の子供なのでこれまた心優しく気が弱い。中学生の時クラスに浮いている子がいていじめられていた。娘はかばっていたのか一緒にいじめの対象になった。クラス替えを希望していたが言えず、先生も勘違いしていてその子とずっと一緒だった。卒業するときはその子の親御さんにとても感謝されたそうだ。娘はいじめられていたことを私達両親には話さなかった(心配をかけさせたくなかったのか)。
わざと人を怒らして喜ぶイヤな奴と妻に言われる私は妻と娘をおデブとおバカと呼ぶ。おバカな娘は「私の名前はおバカじゃない。〇〇〇というちゃんとした名前があるんですぅ」と名付け親の私に文句を言う。
おバカでも自分の性格や能力をよく考えていて、専門の短大を出て介護福祉士の資格をとった。今デイサービスに努めているが、介護は志がないと務まらない仕事。さすが我が子と思うが、きつい仕事なので父親としては複雑な心境だ。
おデブもおバカも好き放題ボロクソに言える相手は、この広い世の中で、私しかいない。
我が家では私はストレスをぶつけられる忠犬ポチの役割なのだ。男は辛いよ、トホホと言いたいところだが、辛抱、遠慮ではなく、わざと怒らせストレスを吐き出させる深謀遠慮なのだ。