ことばの物語
〖日常の仏教語〗
利益 りえき・りやく
(日常語) より良い効果を得ること。
もうけを得ること。(利得)
(仏教)
仏教では「りやく」と言い、仏の教えにより自らの生
き方や存在を見つめることによって得られる精神的、
霊的な恩恵を得ることを言います。
自らの覚醒のみならず、他者への利益を含んでいます。
龍 りゅう・たつ
(日常語) 東洋では神獣とされ、西欧では怪獣であり
ます。中国では皇帝のシンボルでもあります。
東洋の龍は水中に住む水神とそれ、その鳴き声によっ
て霊雲や雷雲を呼び、竜巻となって天空へ昇るとされ
ています。
(仏教)
仏教の龍の起源は古代インドの蛇神『ナーガ』にあり
ます。(西欧のドラゴンは蜥蜴や鰐がモデルのようです)
これが仏教に取り入れられ、仏法を守護する龍王とな
ります。
『法華経』では、釈迦の説法を聞きにやって来た八つ
の八龍王のことが書かれてあり「天竜八部衆」と称さ
れ護法神となっています。
また、変幻自在な姿から、執着を離れた自由な心で生
きることの象徴でもあります。(悟りの象徴)
「りゅう」の字は「龍」が旧字で、「竜」の字はその
略字体で戦後日本で常用漢字とされました。
和訓の「たつ」は龍が身を立てて立ち天に昇る姿から
であると。
【語源・成句・諺】
姑息 こそく
「姑息な手段」などと使われますね。
これは一時のまにあわせに物事をすることであります。
もとは「姑=一時・しばらく」の意味で「息=休息」で
「しばらくの間休む」という意味でありました。
これが現在の意味となったのは下記に由来します。
<儒教の経典『礼記』にあるお話し。
孔子の弟子・曾子(そうし)が「君子は大義をもって
人を受するが器量の小さい者は姑息(その場しのぎ)
の方法でしか受せない。」と、姑息をそのばしのぎ
の意味として用いたところからだそうです。>
二の舞 にのまい
人の真似をすることで、特にそれにより前の人と
同じ失敗をすること。
語源は舞楽にあります。
(引用ー「語源の謎/夢文庫・日本語倶楽部」)
舞楽は中国風の唐楽と高麗楽風を伴奏として舞う雅楽
の一種で演題「案摩(あま)」では、舞が二度行われる。
「本番の舞」と咲(えみ)面(老爺の笑顔をかたどった面)
と腫面(老婆のふくれっ面象った面)をつけた舞人ふた
り本番の真似るのが「二の舞」。
これが似ても似つかないほど滑稽な踊りとなっていて
その様子から「他人の真似事を叱る」という意味で
使われました。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝説辞典ー冨山書房・井上義昌編
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)
中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)
中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫
世界の神様解剖図鑑 平藤喜久子著/(株)エクスナレッジ
ブッタいのちの言葉/宮下真著・道元禅の言葉/境野勝悟・
一休禅の言葉/境野勝悟ー知的生きかた文庫
心が晴れる禅の言葉/赤根祥道た著・空海感動の人生学/
親鸞感動の人生学/山崎龍明—中経文庫
ニッポンの謎学/永岡書店
漢字の話し 上・下/藤堂明保著・朝日
