ことばの物語
〖日常の仏教語〗
因果応報 いんがおうほう
(日常語) 善い行いをすれば善い報いを受け、
悪い行いをすれば悪い報いを受けるということ
ですが、「悪因悪果」として用いられることが多い
ようですね。
司馬遷は『史記』に次のようなことを書いています。
<ある人いわく「天道は特定の人だけを依怙贔屓し
ないで、いつも善人に味方する」と。
伯夷・叔斉のような仁徳を積み行いを清らかにする
者が、餓死して死んだ。孔子の弟子・顔回は学問の
を好む者として孔子に推薦されたか、しばしば無一
文となり、粗末な食事さえ満足にとれず若死にした。
一方、大盗賊の盗跖は毎日人を殺し人肉を食べ、数
千の徒党を組んで天下を荒しまわったが、天寿を全
うした。・・・・・
「天道は是か非か」。>
因果応報は仏教語からですが、誰でも思う司馬遷の
疑問。
この理不尽を解決するために、仏教は過去世、来世
の因果というものを用意しました。
過去の業(行い)が現世にもたらされ、現世の行いが
来世にもたらされると。
「前世に徳を積んだんだね」「来世はきっと地獄行
きだ」などとね。
※
〇仏教でいう業はサンスクリット語の「カルマ」
からで、行為を意味します。
業は身体・言葉・心の行為で決まります。
「因業爺(じじい)」というと、頑固で意地悪い
思いやりの無いおやじを指しますが、これは
過去の行為が現在に与える悪影響だそうです。
〇伯夷・叔斉は殷末の孤竹国の兄弟の公子で、
儒教の聖人とされます。
父王の喪中にもかからわらず、武力によって
て殷を滅ぼした周の食を戴くのを拒んで、首
陽山に隠れ住んで薇(わらび)を食としていま
したが、飢えて死んでしまいます。
物見遊山 ものみゆさん
(日常語) 見物や遊びに出かけること。行楽。
(仏教)
禅宗からの言葉でたんに「遊山」といい、修行を
終えた後、他の寺へ修行遍歴の旅をすること。
「山」は「山号からお寺」のことであります。
言語道断 ごんごどうだん
(日常語) 言葉で表せないほどひどいこと。
とんでもないこと。
(仏教)
仏教で奥深い仏の教えで、真理や究極の境地は
言葉で表せないということ。
※漢語で「道」は「口に出して言う」といみが
あります。→言葉で言うことを断つ
「言葉を超えた領域」を表す言葉に「以心伝心」
「不立文字」があります。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝説辞典ー冨山書房・井上義昌編
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)
中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)
中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫
世界の神様解剖図鑑 平藤喜久子著/(株)エクスナレッジ
ブッタいのちの言葉/宮下真著・道元禅の言葉/境野勝悟・
一休禅の言葉/境野勝悟ー知的生きかた文庫
心が晴れる禅の言葉/赤根祥道た著・空海感動の人生学/
親鸞感動の人生学/山崎龍明—中経文庫
ニッポンの謎学/永岡書店
漢字の話し 上・下/藤堂明保著・朝日選書
