ことばの物語
〖蛇・馬〗
十二支の巳・午年であります。
己年は再生と変革の年。
午年は前身進や飛躍の年。
〖蛇〗
蛇の抜け殻を財布に入れているとお金が貯
まるといって、財布に入れている人いますね。
何故でしょう?
それは古い物を手放して、新しく生まれ変わる
ところから、新しくお金が生まれ変わるというこ
とだそうです。
蛇は毒があり、脱皮するところから「死と再生」
を象徴しています。
農耕民族の日本人にとって「死と再生」は、
「豊穣と生命の循環」の象徴として蛇信仰が
古くからありました。
日本の蛇信仰
〇山の神の化身
山の険しさ、生命の源となる水、そり境界に立
つ存在として山と人間を繋ぐものとされます。
〇水の神
白蛇は水を司る弁才天の使いとされます。
水の側に現れる白い姿は「瑞兆」とされます。
※弁才天はヒンドゥー教で、サラスヴァティーと
いう川の化身・女神サラスヴァティーが仏教に
取り入られたものであります。
「水は富を運ぶ」といわれ、これから財運の神
ともいわれます。
白蛇が弁才天の使いとされるのは、日本古来
の食物神・宇賀の神と習合し、この神が人頭
蛇身であったところからであります。
〇家の守り神
日本の農村では蛇は豊穣を表す存在であり、
屋根裏や倉庫に棲む蛇の青大将はネズミを
食い、食物を守ってくれるとされるところから
であります。
八岐大蛇ーやまたのおろち
八つの頭を持つ大蛇。
※「大蛇=おろち」
語源は古語で「お(尾)+お(の)+ち(霊力)」で、
「長い尾を持つ霊的な力のあるもの」。
〖古事記〗〖日本書紀〗に出てくる神話。
<八岐大蛇は頭が八つあり、目はホオズキの
ように赤く、背には杉、檜、苔が生い茂り、毎年
越の国から来て出雲のヒの川上流に住む
足名椎(あしなづち)と手名椎の八人の娘を一人
づつ食べていきます。そして最後の娘・奇稲田
姫(くしなだひめ)の番になりました。その話を聞
いたスサノウノミコトは、奇稲田姫との結婚を約
束に八岐大蛇を退治しします。
八岐大蛇の尾を裂くと剣が出てきます。
その剣が天叢雲(あめのむらくも)の剣、後にの
草薙剣であります。>
〖馬〗
字の成り立ちは「馬の形を描いた図形」。
和訓の「うま」の語源は漢音の「ムマ」が訛した
もの。
中国では六千年前にすでに家畜化されていたと。
毛の色が
栗毛(くりげ)…前身が黄褐色。
青毛(あおげ)…前身が真っ黒。
※「あおうま」というと、黒ではなく葦毛や白毛
などの色の白い馬を指すと。
鹿毛(かげ)・・・鹿のように茶褐色で、長毛し四肢
は黒色。
葦毛(あしげ)…灰色の毛色。年を経るにつれて
白くなっていきます。
などがあります。
天馬
天に昇る馬ということであります。
(謙虚で大過なく人生を過ごすよ優秀な人の意に
も使われます。)
※ギリシア神話に出てくる翼を持った馬・ペガサ
スの漢訳語としても用いられます。
ペガサスは海神ポセイドンとメドゥーサのこで、
ペルセウスが首を切り落とし退治したメドゥーサ
の首から滴る血から生まれたと。
汗血馬
「血のような汗を流して走る馬」という伝説の名馬。
て一日に千里(約500km)走ると。
絵馬
本来は祭事に生きた馬を奉納していました。
古代、神様は神馬(しんめ・白馬)にのって人間界
にやって来ると考えられていました。
この流れから、現在のような板に描いた馬が奉納
されるようになりました。
下馬評
当事者以外の第三者によるうわさ話や予測のこと。
これは江戸時代、武士や公家が城や寺院を訪れた
際に主人が用事を済ます間、下馬先(馬を繋ぐところ)
で供の者たちがそこで噂話をしたことから。
馬頭観音
本来は馬の守護神でありました。
馬を頭に戴く観音様であります。
馬頭観音はヒンドゥー教のヴィシュヌ神の化身の
ハヤグリーヴァ(馬の首の意)が仏教に取り入れら
れたもので、馬が草をを喰らうように人の煩悩を喰
い尽くすし、畜生道に落ちた人を救済すると。
鎌倉時代以降は馬は主要な交通手段で、道中の
安全の守護神としても信仰されました。
(参:お寺のどうぶつ図鑑/今井浄圓著/二見書房)
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社)
字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝説辞典ー冨山書房・井上義昌編
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)
中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)
中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫
世界の神様解剖図鑑 平藤喜久子著/(株)エクスナレッジ
ブッタいのちの言葉/宮下真著・道元禅の言葉/境野勝悟・
一休禅の言葉/境野勝悟ー知的生きかた文庫
心が晴れる禅の言葉/赤根祥道た著・空海感動の人生学/
親鸞感動の人生学/山崎龍明—中経文庫
ニッポンの謎学/永岡書店
