ことばの物語
〖猫〗
ネコ科ネコ属の動物で、ネコ科には虎、獅子
(ライオン)、豹などがいますね。
猫はネズミを捕獲する目的で飼われ「家猫」と
して家畜化されました。
日本には弥生時代頃に、大陸から入って来
たようです。
和訓の「ネコ」の語源は「寝子(ねこ)」からで、
確かに良く寝ていますね。
漢字の成り立ちは「犭=けものへん」に「苗
(田に生える草・なえ)」で、穀物に関係する
動物を表しています。
フレイザーの〖金枝篇〗によると、
「中世ヨーロッパでは、麦穂の精霊と同一視」
されていたようです。
※ただ、中世ヨーロッパで、黒猫は魔女の使い
や悪魔の化身とされていたという話もあります。
中国では稲穂の精霊にされていましたと。
西欧ではパンのもとの麦で東洋では米のもと
の稲ですと。
白川先生の『常用字解』に次のことが書かれ
ていました。
<十二支の「子(ね・ネズミ」日に猫を用いて呪
をかけることを「猫鬼(びょうき)」という。
猫には何が不気味なところが感じられるので、
そのような習俗がうまれたのであろう。>
※ヨーロッパには「猫には九命あり」という言葉
があり、これは猫は容易に死なないと思われ
ていたとからだそうです。
日本では猫や蛇を殺すと祟ると言われます。
執念深いということですね。
日本には「化け猫」の話があります。
<佐賀藩二代目藩主・鍋島光茂は碁の相手を
務める臣下・龍造寺又七郎に腹を立て、斬殺
してしまいます。
又七郎の母は飼い猫に悲しみと怨みを語り、
自害します。猫は自害した飼い主の血を甞め
化け猫となります。
化け猫は夜ごと光茂を苦しめます。
行灯の油を甞めている影が障子に映り正体
がばれ、化け猫は退治されてしまいます。>
(この化け猫の話しの裏には、鍋島藩のお家
騒動があるそうです。)
※古くは明り取りの油は魚油でありました。
魚好きの猫には我慢できなかったようですね。
エジプト神話の女神バステト
古代エジプトの猫の頭部を持つ女神。
※もとは雌ライオンの頭部だったそうです。
猫を家畜化したのは古代エジプトが最初だ
そうでありますと。
バステトは太陽神ラーが人間を罰するために、
己が左目を地上に送り出したもので、彼女によ
って大殺戮を敢行します。
後に、創造神プタハの妻とされます。
バステトは人間を罰する役から「王の乳母」と
して、ファラオの守護神であり、これが人間を
病気や悪霊から守護する役割へと変化し、
さらに多産の象徴、豊穣を司る神でもあります。
〖招き猫〗
右手をあげている猫は「金運を招く」で、左手を
あげている猫は「人(く客)を招く」といわれます。
東京世田谷にある豪徳寺に招き猫の由来の
話しが伝わっています。
<豪徳寺は貧しいお寺でありました。
ある時、猫が迷い込んできて、和尚さんがか
わいそうに思い、寺で飼うことにしました。
ある日、彦根藩主・井伊直孝が鷹狩が終わっ
て帰り道、豪徳寺の前を通ります。すると、そ
の飼い猫が「おいで、おいで」をするようのに
片手をあげて招きます。不思議に思って、寺
に立ち寄り、和尚と話をしていると雷が鳴り
雨が降って来ました。直孝公はこの難から
猫が救ったのだと思いなし、寺を再興し井伊
家の菩提寺にしたと。>
【余談】
子子子子子子子子子子子子
何と読みますか?
これは「ねこノここねこ ししノここしし」
猫の子仔猫 獅子の子仔獅子
ですね。
これは、嵯峨天皇が小野篁に出した問題
で、篁はこれを読んでみせました。
<内裏に「無悪善」と書いた立札か立てられ
ていました。誰も読めないので嵯峨天皇は
小野篁に読ませます。すると「悪(さが)無く
て善からん」 と読むと、嵯峨天皇は「こん
なのを読めるとはお前が書いたんだろう」と
怒ります。篁は「どんなものでも読めます」と
応答すると、「ではこれを読んでみよ」といっ
て出した問題でした。>
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
<ギリシア神話>
ギシシア・ローマ神話 ブルフチン著 岩波文庫
ギリシアの神話 (神々の時代)
(英雄の時代) カール・ケレーニ 中公文庫
ギリシア神話 上・下 呉茂一 新潮文庫
ギリシア・ローマ神話辞典 高津春繁 岩波書店
ギリシア・ローマ神話辞典 大修館書
店
ギリシア・ローマ神話 マイケル・マクローン 創元社
ギリシア神話物語百科(ヴィジアル版) 原書房
ローマ神話物語百科(ヴィジアル版) 原書房
世界の神話百科 アーサ・コットレル 原書房
神の文化史事典 白水社
100の神話で身につく一般教養 白水社
ギリシア神話シンポル事典 白水社
世界神話辞典―創世神話と英雄伝説ー
角川ソフィア文庫
【入門書のおすすめ】
ギリシャ神話解剖図鑑 株式会社エクスナレッジ
キリシャ神話の教科書 東ゆみこ監修 ナッツ社
<漢字の参考書>
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社)
字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武
部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)
中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)
中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫
世界の神様解剖図鑑 平藤喜久子著/(株)エクスナレッジ
ブッタいのちの言葉/宮下真著・道元禅の言葉/境野勝悟・
一休禅の言葉/境野勝悟ー知的生きかた文庫
心が晴れる禅の言葉/赤根祥道た著・空海感動の人生学/
大栗道榮・親鸞感動の人生学/山崎龍明—中経文庫
