ことばの物語
大好きギリシア神話
〖ディオニュソス〗ーバッカス
酒神であり豊穣の神さらに演劇の神であります。
「ティオニュソス」という名は「二度生まれた」とい
う意味があります。
<ディオニュソスはティーバイのカドモス王とハル
モニアの娘セレネとゼウスの息子であります。
例によりゼウスの妻ヘラはセレネに嫉妬します。
ヘラはセレネをそそのかします。「本当にゼウス
様か「ヘラさまに会うときの姿で来て欲しい」と
いっごらん」と。
その願いをゼウスは聞かざるを得ませんでした。
(神はいったん約束したことを反故にすることは
神の掟として禁止されていました。ゼウスは
セレネに望みは何でも叶えてやると約束して
いのでありました。)
ついにゼウスは本来の雷神の姿で現れます。
結果はお分かりのように、雷光でセレネは焼け
死んでしまいます。ゼウスはセレネが身籠って
いる我が子を取り出し、自分の太ももを裂い
て、そこにその子を入れ、月満ちるまで育てま
す。>
これから「ディオ₋ニュソス」という名が付きました。
ゼウスはディオニュソスをヘラから守るために、
ヘルメスに命じて、神秘の国ニッサに隠れさせま
すが、ヘラはディオニュソスを見つけ彼を狂わさ
せます。この後つけられた名前が「バッコス=理
性を失った者の意」であります。
その後、彼はシリア、エジプトなど東方諸国をさ
まよい、プリギアでキュベレに浄められて正気を
取り戻します。
これ以降、ディオニュソスは自分の神性を示す為
に、マイナス、サチュロス、シレノスたちを引き連
れて秘教を広めます。
※ディオニュソスは元来トラキアとマケドニア周辺の女性の
間に行われていた宗教的狂乱を伴う秘儀を有する神であ
ったようです。
ギリシアにもたらされ、女性たちの熱狂的崇拝を受け、
その狂乱ぶりは国家を乱すものとして禁止されたり、
弾圧をうけることがしばしばあったと。
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マイナス・・・複数形マイナデス。ディオニュソス
の女性信者で「わめきたてる者」という意味を
持ち、凶暴で理性を失った女性。
野獣を八つ裂きにし、貪るように食べたと。
サチュロス・・・ディオニュソスの酒宴でマイナ
デスに同伴する山の精で、つ先のとがった耳、
馬の脚にひずめ、頭に小さな角を持つ姿。
好色で悪戯好きで、ニンフを追いかけること
で彼女たちによって情欲を満たそうとします。
怠惰で無用の種族と。
シレノス・・・マイナデスの年寄りの仲間。
ヘルメス、またはパーンとニンフの子とされ、
獅子鼻で馬の尾と耳ち禿げ頭で太鼓腹。
もと水の精て実用的な知恵があり、予言能
力がありました。これから若いディオニュソ
スの師と考えられます。
フリュギアのミダス王に捕らえられた時、
人生の奥義を伝えます。
それは「人間にとって最善は決してこの世
に生まれないこと。さもなくば、できるだけ
早く死ぬこと」ということでありました。
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アテネを初めとして、ギリシアの都市ではディオニュ
ソス祭(ディオニュシア祭)が行われ、そこで三つの
悲劇(三部作)の競演と、滑稽でおどけたサチュロス
劇が演じられました。これがギリシア悲劇の起原で
あります。
これはディオニュソスに捧げる酒神賛歌と、合唱隊
(コロス)の音頭取りのやり取りが発展してできたも
のだそうです。
これから演劇の神ともされるんですね。
フリードリッヒ・ニーチェは著書『悲劇の誕生』で、
アポロン型芸術・・・夢想的、静観的芸術
ディオニュソス型芸術・・・陶酔的、激情的芸術
あると分析し、この統合がギリシア悲劇であるとし
ました。
ニーチェは古典文献学者として出発し、古代ギリシ
アの古典文献学を専門としていました。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
<ギリシア神話>読書案内
ギシシア・ローマ神話 ブルフチン著 岩波文庫
ギリシアの神話 (神々の時代)
(英雄の時代) カール・ケレーニ 中公文庫
ギリシア神話 上・下 呉茂一 新潮文庫
ギリシア・ローマ神話辞典 高津春繁 岩波書店
ギリシア・ローマ神話辞典 大修館書店
ギリシア・ローマ神話 マイケル・マクローン 創元社
ギリシア神話物語百科(ヴィジアル版) 原書房
ローマ神話物語百科(ヴィジアル版) 原書房
世界の神話百科 アーサ・コットレル 原書房
神の文化史事典 白水社
<漢字関係>
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社)
字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武
部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)
中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)
中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫
世界の神様解剖図鑑 平藤喜久子著/(株)エクスナレッジ
ブッタいのちの言葉/宮下真著・道元禅の言葉/境野勝悟・
一休禅の言葉/境野勝悟ー知的生きかた文庫
心が晴れる禅の言葉/赤根祥道た著・空海感動の人生学/
大栗道榮・親鸞感動の人生学/山崎龍明—中経文庫
