ことばの物語
〖得隴望蜀〗
とくろうぼうしょく
「隴を得て蜀を望む」と訓じます。
意味は「欲望にはきりがない」ということであります。
[後漢書]にあるお話しから。
<後漢の洪武帝は隴(ろう)という国を征服したが、
これに満足せず蜀までも征服しようとします。
洪武帝はいいます。
「人間は満足することを知らず苦しむのだ。隴を
得たら蜀が欲しくなったのだ」と。>
どれだけ富を得ても満足することがなければ、貧乏
と変わりはありませんね。
[限界効用逓減の法則]というのがあります。
これは「一単位当たりの財を得ることによって、
人間が感じる主観的な幸福の財の保有量は、多
ければ多いほど少なくなる」ということであります。
わかりやすく説明すると、一杯目のビールはとても
おいしく感じますが、二杯、三杯と進むにつれて満足
度は低減して言って、最後には何を呑んでいるかも
わからなくなってしまうものであります。
これをうまく利用したのがディズニーランドのコンセ
プトですね。それは「ディズニーランドは常に未完
成」ということであります。
新しいアトラクションを次々と造り続けていますね。
≪仏教語≫
〖知足〗
ちそく
(『禅語百科』淡交社刊・抜粋)
「足ることを知ること」。『法句経』『遺教経』になどに
見られると。老荘でも力説しています。
貪りを捨てる為の第一徳目であります。
松平不昧の「贅言(むだごと)」に「茶の本意は知足を
本となす。茶道は分々に足ることを知るという方便な
り。足ることを知れば茶を点てて不足こそ楽しみとな
れ。皆分々を知るこそ人なれ」というと。
※分々・・・身分相応。
松平不昧・・・本名。松平治郷、江戸時代の大名で
代表的茶人。不昧は号。
〖知足恒楽歓〗
「足るを知れば楽の歓を恒にす」。
足るを知れば楽しみや歓びがつねに我がものとなる。
『老子』に「自ら勝つ者は強く、足るを知る者は富む」
とあると。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社)
字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武
部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)
中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)
中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫
世界の神様解剖図鑑 平藤喜久子著/(株)エクスナレッジ
ブッタいのちの言葉/宮下真著・道元禅の言葉/境野勝悟・
一休禅の言葉/境野勝悟ー知的生きかた文庫
心が晴れる禅の言葉/赤根祥道た著・空海感動の人生学/
大栗道榮・親鸞感動の人生学/山崎龍明—中経文庫
