ことばの物語
故事のある言葉
仏教からの言葉
〖虎〗
トラ
虎はネコ科ヒョウ属の猛獣です。
熱帯雨林や落葉、針葉樹林などに棲息。
ベンガルトラ(インドとバングラデシュの国獣)
アムールトラ(シベリアトラ・最大亜種)
シンドシナトラ(絶滅危惧種)
カスピトラ(別称ペルシャトラ 絶滅)
ジャワトラ(絶滅)
スマトラトラ(最小亜種)
バリトラ(絶滅)
鬼の虎柄のしましまパンツは鬼門の方位・丑寅の
方向(北東)からであります。
桃太郎の鬼退治に同行する猿・雉(とり)・犬は、裏
鬼門の南西方向付近の申・鳥・戌からのようです。
※猿は知恵、雉は勇気、犬は忠義を表すとされます。
虎は中国では百獣の王とされて、その獰猛な性格
は武勇、王者の象徴とされます。
また、山の神、魔除けとして崇敬されてきました。
これに反し、凶悪、危険、残酷さから、恐ろしい危
険な物事のたとえに用いられてきました。
【虎を含む成句】 とらとは?(一部紹介)
○龍虎
強大な力を誇り、優劣のつけがたい二者のたとえ。
○虎を野に放つ
危険なものを放置すること。
○虎の尾を踏む
非常に危険なこと。
○虎穴に入らずんば虎子を得ず
大きな成果を望むなら大きな危険は避けられない。
○虎視眈々
静かに機会をうかがい、隙があれば付け込もうと
している。(虎が獲物を狙って身構える様子から)
○苛政は虎よりも猛し
苛烈な政治(特に重税)は虎よりも残酷である。
○前門の虎、後門の狼
とにかく、危険で恐ろしい獣なんですね。
王者の象徴?
王者は虎のごとしということですかね。
≪仏教語≫
〖無明〗
むみょう
この世は無常、無我であるとする仏教の教義に
ついて無知であるということ。
この真実を知らずして、この世に執着することか
ら苦しみが生まれるとします。
※あくまでも仏教の捉え方であります。
四諦
苦諦
一切は苦。
集諦
苦の原因は求めてやまない愛執である。
滅諦
無常・無我を知り、執着を断つことが、悟りの
境地である。
道体
悟りに到る実践。(八正道)
仏道修行者でなくても、日常生活で時々の苦しみ
にあるときに思い起こしてみると、意外と特効薬
になり得るかもしれませんね。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社)
字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武
部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)
中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)
中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫