ことばの物語
故事のある言葉
仏教からの言葉
〖玉砕・瓦全〗
きょくさい・かぜん
大丈夫は寧(むし)ろ玉砕すべく
瓦全に能(あた)わず
を略したもの。
「玉砕」は玉のように美しく砕け散ること。
「瓦全」はかわらのよううなつまらないものとなって
身を全うすること。
これから、正義や名誉のためにいさぎい死るぬこと、
平凡に生きながらえるえことをいいます。
<『北斉書ー元景安伝』にあるお話し。
六世紀、北斉王朝が樹立されると、北斉の
皇帝は前王朝の系統・元氏の者を次から
次へと抹殺していきます。前王朝の遠縁で
あった元景安は、難を逃れるため北斉の皇
帝と同姓に改姓することも考えられたが、
「大丈夫は寧ろ玉砕すべく、瓦全に能わず」
として、これを拒否します。
そして、元氏を名乗ったまま殺されてしまい
ます。>
≪仏教語≫
〖会釈〗
えしゃく
人に対する親しみ、好意、謝意などを表すために
軽く頭を下げて、挨拶をすることとして日常用いら
れますが、もとは仏教語で「和会通釈」という言葉
の略だそうです。
和会通釈とは、釈迦の諸々の説法に共通する根
本の真意を確認するということでありました。
釈迦は説法する相手能力の違いによって、同じこ
とを色々なたとえでもって説きました。(対機説法)
その中には、互いに矛盾するように見受けられる
ものがあり、後に弟子たちがそれらを照合して、そ
の奥にある共通の真意を考察したものであります。
これを「会釈」といいます。
≪漢字の勉強≫
会ーあう・カイ・エ
旧字は「會」。
「△印=あわせる」に「かさねる・ふえる」で、
多くの人が寄り集まって話をすること。
[あう]
遇・・・二つのものがふと出あう。(遭遇)
逢・・・両方から進んできて一点で出あう。
合・・・ぴったりとあわさる。
和訓の「あう」は、上下の唇が自然に相寄る時に
でる音からという説がありました。?
釈ーとく・すてる・ゆるす・シャク・セキ
旧字は「釋」。
まず、「ノ+米」で「のごめへん」。これは、穀物の
種を四方にばらまくことで、ばらばらにほぐす意味を
持ちます。
「睪=目+幸(手錠をかけられた人=罪人)」で、一人
独り並べて面通しする。
「釋」は、塊をバラバラにほぐし一つ一つに分けて、
一本の線に連ねること。
※「幸」を「さいわい」というのは、手枷をかけられず
に済んで「ああ、よかった」というところからだ
そうですよ。
禍福はあざなえる縄の如し、そのものの字ですね。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社)
字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武
部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)
中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)
中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫
