ことばの物語
≪おく・あくー屋・幄・握・渥≫
〖握手〗
欧米の挨拶は「握手」ですね。
この始まりは「相手に敵意がない」、つまり手に武器
を所持していないことを示すことですね。
では、握手したまま手を揺さぶるのは?
それは、袖の中に何も隠していないことを確認する
ことでありました。
右手(利き手)で行うのも、このためであります。
日本では挨拶の時に「お辞儀」をします。
これは、握手と同じように敵意がないことを示すもので
、頭を下げて相手に首を見せる動作であります。
もともとこのお辞儀は、ほぼ世界に共通するものです
が、それは神に対する儀礼、礼拝の時であります。
御辞儀は、中国から仏教伝来とともに日本にも伝わり
初めの頃は、神仏に対する儀礼でありました。
それが武家社会が始まる鎌倉時代に、身分制度の
秩序重んじる作法として、人に対しても行われるよ
うになり、これが一般に広まっていきました。
和訓の「おじぎ」の語源は、物事を行うのにちょうどよ
い時期という意味の「時宜」からだそうです。
これが江戸時代に「挨拶と共に頭を下げる動作」の
意に限定された言葉となったと。
屋ーや・オク
字の成り立ちは「尸=屍ではなく、もとは一部欠けた
字で、もとは广(家屋)」に「至=いたる」で、人が至る
家。
別説では「至」は「ー」の上に逆さまの矢の形て、放
たれた矢の到達地点を示す。
[補]
「屋」は「殯(かりもがり)」の建物で、その場所は神聖
な矢を放って占い、その矢が落ちた地点が選ばれた。
「屋」は殯の為に使う板屋(板で囲って建てた家)で
あったのが、後に一般の「いえ・やき・すまい」の意味
となった。
(引用:常用字解/白川静著・平凡社)
屋号(やごう)
商家または俳優などの家の称号。
幄ーとばり・ひきまく・アク
字の成り立ちは「巾=ぬの」に「屋=へや」で、布で
囲ったへや、まんまくの意味。
(通常使われる字→帳・帷)
【字義】
・テント・四方を覆い囲う幕。
・引幕、幔幕。四方を囲う幕で、陣屋など。
・とばり・たれまく
握ーにぎる・アク
字の成り立ちは「扌=手」に「屋=四方を囲われた
部屋」で、手の中に包み込む。
(掌握・把握・一握りの量)
渥ーあつい・うるおう・アク
字の成り立ちは「氵=水」に「屋=へや」で、くつろげる
部屋のようなうるおいの意味。??
【別説】「屋」は、上からかぶさるさまで水をぴったり
と囲んで、外に漏らさないこと。
(四角い大きな器に水が満杯で、潤っていることの
ようですね。)
渥美(あくび)
・きわめて美しい。
・つやつやして美しい。
日本では「あつみ」と読み、地名、姓などに用いられ
ています。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社)
字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
