精霊たち―水彩トリミング | ザーアートマンのブログ

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ペン画の展示。絵のサイズはハガキ大です。定年後書き溜めた絵画をできれば毎日一枚展示していきます。

 

 

ことばの物語

  ≪猿と犬≫

 

〖犬猿の仲〗

「何かにつけていがみ合う仲の悪さ」をいいまが、

仲の悪さも相当なもので、顔を合わせただけで喧嘩が

始まるというものであります。

この言葉の由来には大きく二説あります。

1.十二支に由来するもの。

 神様が十二支を順番を決める為に動物を呼び出します。

 猿と犬はもともと仲良しで、連れ立って神様のもとへ行

 きまが、途中で猿がいたずらを仕掛け先に到着します。

 これを期に犬は猿を見るたびに威嚇するようになりまし

 た。

※子・丑・寅・卯・辰・己・午・羊・(さる)・酉・(いぬ)・亥

2.〖西遊記〗から。

 花果山の仙石から生まれた石猿・斉天大聖(孫悟空)が、

 天界に到着して大暴れをします。これを取り押さえよう

 と神は愛犬連れて来て、この犬が石猿にかみついて

 取り押さえたところからと。

 

〖早太郎伝説〗ー白羽の矢が立つ

この伝説に大猿が出てきます。

旅人かある村を訪れた時、白羽の矢が立った家は

 娘を生贄に捧げなければならないという話を耳にし

 ます。不審に思った旅人は様子をうかがいます。

 そうするとその家に化け物が現れて娘を連れてい

 きます。そのとき化け物が家の者に「早太郎には

 知らせるな」と言っていたのが聞こえてきました。

 そして早太郎というものを探し回ると、それはお寺の

 犬のこととわかりました。

 事情を話し早太郎を借りて放つと、翌朝、大猿が死ん

 でいるのが見つかりました。

 

ーさる・エン

「猿」の異字体が「」で元字であります。

字の成り立ちは「犭=ケモノ偏」に「爰=引っ張る・ゆっ

たり」で木の枝や蔓を長い手で引っ張って、ゆったりと

移動する動物。この「爰=エン」を同音の「袁」に変え

たものが猿で、手長猿のことであります。

和訓の「サル」の語源は「戯(サ)ル(ざれる)」からです

が、日本特産のオナガザル科の日本猿で、本来は

漢語の「猴」であります。

漢語では「」はもともと日本猿とよく似た同じく

オナガザル科のアカゲザルのことでありました。

字の成り立ちは「犭=ケモノ偏」」に「体を抱えてうか

う」であります。

 

〖断腸の思い〗

はらわたがちぎれるほどの深い悲しみのことですが

逸話があります。

中国の晋の武将が蜀に行こうとして、舟で大渓谷を

 通った時、従者が猿の子を捕らえて舟に乗せました。

 母猿は悲しい鳴き声を立てながら、岸に沿ってどこ

 までも追ってきてついに舟に飛び移って息絶えまし

 た。その腹を裂いてみると、悲しみのために腸がず

 たずたにちぎれていました。

 

ーいぬ・ケン

犬を描いた図形であります。

太古に狼から家畜されたと。

古代中国では三つの用途がありました。

番犬・狩猟用・食用。

また、祭祀や儀礼にも用いられ、正月には白犬を門に

磔にして邪悪な物の侵入を防ぐ風習があったと。

ちなみに「」の原字「犮=ハツ」は、犬を磔にした形で、

災害を取り除く意味を表しています。

漢音の「ケン」は鳴き声からだそうで、和訓の「イヌ」は

足にまとわりついて煩わしいので「イネ=あっちいけ」

といったところからだそうですよ。

 

〖犬神〗

狐憑きのように、犬霊の憑き物であります。

犬神の蠱術があったようで、すでに平安時代には

禁止令が出されていたと。

その蠱術の方法は・・・。幾つかありましたが、

その一つ。

犬を生き埋めにし飢餓状態にしてその前に餌を

 置き頭を刎ねます。そうすると頭が飛んで餌に食らい

 つきます。その怨念を増した頭を焼いて呪物として

 祀り、相手に憑依させます。

※蠱術とは動物使った呪術ですが、蠱毒の話しなども

  面白いですよ。

 

 

                            今日一日幸運でありますように!

                       

勉強の主な参考書

漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 

新大字典(講談社) 

字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂) 

講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵

漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)

動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール

英米故事伝こ説辞典ー冨山書房

中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)

新明解「四字熟語辞典」 三省堂

新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)

新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂

新明解「類語辞典」(三省堂)

成語林(obunsha)

暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)

哲学用語入門(大和書房/高間直道著)

哲学辞典(平凡社)

漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)

仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)

落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)

中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)

漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)

動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)

植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)