ことばの物語
≪ぼたんいちげー牡丹一華≫
私は死ぬ。来年また咲くために。
死は甦るための犠牲。
〖アネモネ〗
アドニスが死んでアネモネの花となって甦る。
牡丹一華はアネモネの和名ですね。
他に花一華、紅花翁草といいます。
アドニスは一年の1/3を冥界のペルセモネのもとで
過ごし、2/3をアプディテ(ヴィーナス)と自分の為に
地上に戻ってきます。
<アドニスの両親はキプロスの王とその娘ミルラであ
ります。忌まわしい近親相姦によるものです。
この忌まわしいことを仕向けたのは、自分の祭祀を
ないがしろにしたミウラへの怒りでありました。
父親に性欲をいだかせ、同衾させます。
娘とは知らずに姦通した王は、ミウラを殺そうとしま
すが、ミウラはに伸びて各地を放浪します。
それを憐れんだ神々はミウラを没薬の木に変えて
あげます。
これから流れる樹液はミウラのなみだといわれるそ
うです。
ミウラはすでに子を宿していて、その木からアドニ
スは生まれました。
このアドニスをアプロデテは冥界の王妃ペルセポ
ネに養育させます。
アドニスが美しい少年に成長していくに従って、
ペルセはアドニスを愛するようになります。
そこへアプロディテが引き取りにやって来ます。
ペルセポネは返そうとしません。
そこで、ゼウスが仲裁に入り、1/3を冥界で過
ごし、1/3をフプロディテのもとで暮らし、残りの
1/3をアドニスの自由に任せることとしました。
アドニスはそれをアプロディテのもとで暮らすこと
にしました。
これを知ったアプロディテの愛人の軍神アレスは
怒りアプロディテに見守られて、野原で遊んでいた
アドニスに猪をけしかけ殺してしまいます。
アプロディテは悲しみ悼み、アドニスの流した
真っ赤な血から一輪の花を咲かせます。>
この物語は、キリストの復活の話しに影響を与え
ているといいます。
〖牡丹〗
牡丹の漢字源は「牡」に「丹=あか」で、めしべ、おしべ
がはっきりしない真っ赤な花という意味。
牡丹は、めしべ、おしべが花弁に代わり、種子ができ
にくいそうで「牡」、そして代表される色が「赤」である
ところからでありますと。
牡丹は落葉低木で木に咲く花であります。
ちなみに、よく似た「芍薬」は多年草で、草花でありま
す。
牡丹の別名は、
花神・花王・名取草・深見草・富貴草(花)などがあり
ます。
名取草の由来は、ある男と住んでいた女が、牡丹に
魅了され開けても暮れても牡丹を眺めていて、男にか
まうことがなくなり、他に男ができたのかと嫉妬したと。
女の心を奪い取ってしまうほどの魔力があるというと
ころからだそうです。
二十日草の由来は、咲いてから散るまでずっとそばに
いたら二十日経っていたというところから。
八重のアネモネは小ぶりの牡丹に似ていて、一重の
ものはポピーに似ています。
〖花と華〗
和訓の「はな」の語源は「端(は)な」、「放(はな)つ」、
「葉+な(接尾語)」がありました。
「はな」の大元の字は「蕐」でその略字が「華」。これも
面倒として造られたのが「花」で、これは俗字であり
ましたと。
現在では
[花]・・・植物総体のはな。また、美しい物のたとえ。
→生け花・花の都
[華]・・・そのグループで最も優れているもの、
グループの代表。なお、はなやか、はなばな
しい意味に用います。
花ーはな・カ
字の成り立ちは「艸=くさ」に「化=姿を変える」で、つぼ
みから姿を変えたのがはなということ。
ちなみに、「化」は「立っている人+ヒ(ひっくり返ってい
る人)」からなり、別の物にかわる意味を持ちます。
その代表の字か「死」ですね。人が尋常ならざる姿に
かわってしまったということですね。
【類語】
華・・・大きく湾曲して開くはな。
花・・・つぼみから姿をかえて開くはな。
英・・・中心がくぼんではなぶさが膨らんだ形のはな。
栄・・・木の外側全体を囲むようにして咲くはな。
誤字脱字ご容赦ください。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社) 字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版
