ことばの物語
≪うりとつめー瓜・爪≫
覚え方は「うりにつめあり、つめにつめなし」であります。
〖瓜子姫〗
民間説話でね桃太郎伝説と似ていますが、特にこの姫は何か
特別の役割は持っていません。
<ある日、老婆か川で売りを拾ってきました。その瓜から生ま
れたのが、瓜子姫であり、美しく成長します。そして、殿様に
見初められ、嫁ぐことになり、嫁入り仕度に毎日機を織ります。
瓜子姫が一人でいるところに天邪鬼がやってきて、姫に化け
て嫁入りしようとしますが、雀の知らせで発覚し、姫は無事に
嫁入りをしたと。子供は拍手喝采ですね。
ところが、これには恐ろしい別の話があります。
お爺さんとお婆さんが留守の間、一人で機を織っていた瓜子姫
のところに天邪鬼がやってきて家の中に入り込み、瓜子姫を
だまして包丁とまな板をもってこさせ、瓜子姫を殺します。そして、
その皮をはいで被り、瓜子姫に成りすまします。そのうち瓜子姫
を嫁にもらいたいという長者があらわれて、嫁ぐことになります。
そして輿入れの時、馬に乗っで天邪鬼の瓜子姫は長者の所へ
向かいますが、さの途中で烏が「瓜子姫の乗り物に天邪鬼が
乗っている」と鳴きます。
長者の家に着いた天邪鬼が顔を洗うと、化けの皮がはがれ、
山の中に逃げ帰ったと。>
この話は、民俗学で「なぜこんな恐ろしい話が童話にひそんで
いるのか」研究の対象になっているようです。
澁澤龍彦の小説に〖瓜子姫〗というものがあります。
瓜ーうり・カ
字の成り立ちは「つるの間にまるいうりがなっている姿」で、
まるくて中がくぼんでいる意を含む。
ウリ科はほとんどが巻きひげをもつ蔓性の草木からなっています。
胡瓜(きゅうり)
漢字の「胡」は中国の周辺民族「胡族」から中国に伝来した瓜と
いう意味からであります。
和訓の「きゅうり」は「黄瓜=きうり」からで、古くは熟して黄色に
なったものを食べていたところからであります。
海の冷水域、日本では北海道のみに棲息する「きゅうり魚」(ししゃ
もに似ている)というものがいます。これは胡瓜に似た臭いがする
ところからで、キウリ科の淡水魚が「鮎」であります。
西瓜(すいか)
漢字の字源は「西域から伝来た瓜」というこで、和訓の「すいか」
り語源は「水瓜=すいか」からで、水分が多い瓜ということです。
南瓜(かぼちゃ)
漢字源は「南蛮伝来の瓜」ということで、和訓の「かぼちゃ」は
「カンボジャ」からで、南瓜は南米原産で、これがヨーロッパに伝
わり、カンボジャを経由してオランダから伝わったものであります。
冬瓜(とうがん)
漢字の由来は、晩熟の瓜で秋に収穫され、冬まで保存がきく
瓜というところから。
中国の「トウグワ」が転化して「とうり」となり、さらに「とうがん」と
となったもので、この字を日本古来の「加茂瓜・鴨瓜」に当てた
ものであります。
糸瓜(へちま)
漢字源は「果実から繊維がとれる瓜」というところから。
和訓の「へちま」の語源は少し変わっています。まず、「いとうり」
から「とうり」となります。この「と」が「いろはの「ほへとち」からで
「へ」と「ち」の間にあるところからだそうで、なぜそんな面倒な
名にしたかは記載されていませんでした。
爪ーつめ・つま・ソウ
字の成り立ちは「手を伏せて指先で物をつかむさま」を示し、
抓(つまむ)の原字。
(補)
「叉=さ」は、人の手の指の間に爪のある形で、はさむことをいう。
(「又」は指を伸ばしている右手の形。)「叉」は「搔(か)く」の意味で
用いられる。
孫の手
「麻姑の手」が語源で、「孫の手」はうまくできた当て字です。
<麻姑は中国の仙女で、漢の桓帝のじだいのはお話し。
蔡経という男が神仙の訪問を受けた際、麻姑に会い、鳥のような
爪をしているのを見て、その爪で背中をかいてもらったらさぞ気持
ちがいいだろうと想像したと。これが麻姑の手の由来であります。>
誤字脱字御容赦ください。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社) 字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
