ことばの物語
≪うまへんー駄・駑・駿・駻・驕・驥・驫≫
「うま」は、中国大陸から朝鮮半島を経て入って来た
ものであります。
和訓の語源は漢音の「ま」に「う」がついたものだ
そうです。
馬にまたがって乗るのは匈奴などの北方の騎馬民族
に伝わるもので、古代中国では直接馬に乗ることは
せず車を引かせるもの、馬車として用いたようです。
天高く馬肥える秋という言葉は、本来、匈奴
の馬が肥えて力をつけ、国境の小城にやってきて、
農作物を略奪する時期で、軍備を教化すべき季節の
到来を言ったものでありました。
これが、後にさわやかな秋の好季節の形容として用い
られるようになったそうです。
匈奴にとっては絶好の季節でありますが、中国にとっ
ては脅威の季節だったんですね。
【いろいろな馬】
駄(だ)ー荷を担う馬
物を運ぶ馬で、下等な馬(駄馬)
字の成り立ちは「馬」に「太=ふとる」で、動きが鈍
いうま。
もう一つの字書では「太=担うに通ず」と解釈されて
いました。こじつけの為、わさわさわつくられた解釈
のようにもみえますが。
荷役に使うだけで乗馬に適さないことから、そのまま
のもの、むだなものに添える接頭語として用いられ
ます。
駄作(ださく)
つまらない作品。
駄弁(だべん)
無駄なおしゃべり。
駄賃(だちん)
もとは駄馬で送る荷物の運賃のことで、使い走りや
子供の手伝いに与えるお金やお菓子のこと。
他につまらない物として、駄じゃれ、駄菓子などで
すが、これは和製語だそうです。
駑(ど)ーのろい馬
字の成り立ちは「馬」に「奴=粘り強くのろい奴隷」。
駑鉛(どえん)
にぶい馬となまくらな刀、劣っている才能。(駑才)
駑馬十駕(どばじゅうが)
駑馬が十日間馬車を引くで、才能のない者も努力す
れば能力のある者に近づけるということ。
駑駘に策(むちうつ)
駘ものろい馬。愚か者にむりじいすること。
自分自身を励まして大いに努力することを謙遜して
言うこと。
駿(しゅん)ーすぐれた馬。
「夋」は出に通じぬきんでるで、抜きんでた馬。
別の解釈では「夋」は「允+夂ですらりとした人」に馬で、
すらりと背の高いという意味を含むとありました。
駿逸(しゅんいつ)
すぐれて速い。すぐれた才能。
駿足長阪を思う
優れた馬はけわしい長い坂を越えたいと思う。
人物が困難に遭って、その才能を実施にためそうとす
るたとえ。
優秀なスポーツ選手は、練習の時、監督はオーバー
ワークにならないように、途中でストッブさせること
が必要になってくるといいます。
駿骨(しゅんこつ)
駿馬の骨ですが、賢人のことを言います。それには故
事があります。
<一日に千里を走る馬を買ううために使者はすでに死
んだ駿馬の骨を大金を出してかった。そうすると、
王は馬の値打ちが解ると評判になり、1年もしない
うちに三頭の駿馬を手に入れることができたという>
この話をしたのは、燕の王から賢者を招く方法を尋
ねられた郭隗がこの話をして、「まず私から優遇して
くださいといい。そうすると郭隗があれだけ優遇され
るくらいだからと、賢者はやってくるでしょう」と。
これが隗より始めよの成句の故事でもあります。
駻(かん)ーあらうま
字の成り立ちは「馬」に「旱=かわいた・あらけずり」
で、あらけずりの馬。
驕(おごる・キョウ)ー野生の馬。
字の成り立ちは「馬」に「喬=たかし・たかい」で、
人に従わない丈の高い野生の馬。これからおごるの
意味を持つ。
驕児(きょうじ)
わがままな子。だだっこ。
驕陽(きょうよう)
夏の激しい太陽。
驥(き)ー優れた馬。
一日に千里を走るという良馬。
字の成り立ちは「馬」に「冀=北方の異民族」で、北
方に産する良馬。
驥尾に付く
青蠅が良馬の尾につかまって遠くまで行くことで、
後輩が先輩のおかげをうけること。
驫(ひょう)ー馬が多く群がり走るさま。
同じ字を二つ、三つ重ねた字を理義字といいます。
なるほどと思う字を少し。
轟ーとどろく。 姦ーかしましい
譶-言が三つでうるさいかと思いきやこれ「早口」
でした。
犇-ひしめく(蠢はうごめく)
蟲-虫の原字で、小さな虫が集まっているさまたそ
うです。
焱-ほのお。炎がもえさかっているさま。
今日一日幸運でありますように。
誤字脱字ご容赦ください。
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 成語林(Obunsha)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
ことばの事典(講談社/日置昌一・日置英剛)
新明解語源辞典(三省堂) ことわざ辞典(Gakken)
字訓:白川静著(平凡社)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
教辞典(誠信書房)
暮らしのことば 語源辞典(講談社)
