ことばの物語
≪かしわー柏≫
柏はブナ科の落葉高木。
柏餅はこの葉でくるまれたもので、古くは葉そのも
のは食物を載せたりするのに使われていましたと。
和訓の「かしわ」は「炊しぐ(たく・炊飯)」からと考え
られています。
昔は「膳夫=かしわで」という官職があって、宮廷
の食膳を司る料理人のことを言いました。「かしわ
で」と読むのは、宮の神前に手を打って食膳を供
えていたところからでありますと。
柏手(かしわで)
神前で「パンパン」と手を打って礼拝します。その手を
打つことは魂振りと言われるもので「神様にここにい
ますから御降臨下さい」との合図であります。
「パンパン」拍手でありますね。柏手というようになっ
たのは拍に柏の字を誤用したところからであります
と。おもしろいですが、ただそれくらいなら、なぜ元に
戻さなかったのでしょうかね。もう少し意味がありそ
うなので調べてみました。
それは、手を合わせた時の形が柏の葉に似てい
るからとありました。
柏をさらに調べていくと、柏木には葉神(樹木の神)
が住んでいるといわれるとありました。もしかした
ら、これも柏手に関係しているように思うのですが。
柏餅(かしわもち)
柏餅は江戸時代頃から子孫繁栄を願って、5月5日
の端午の節句に食べ始められたようです。
柏の木は新芽が育ってから古い葉が落ちるとこ
ろから、子孫繁栄、つまり家系が続く縁起物とさ
れました。
柏の字の成り立ちは「木」に「白=どんぐり状の
小さい実」で、丸く小さい実のなる木という意味。
面白いのが白の字の成り立ちでありますね。三
説あります。
・どんぐりの形で、どんぐりの中身のしろさから。
・頭の形で、頭蓋骨のしろさから。(頭に毛が一本?
オバQですね)・日光の象形。
さて、あなたはどれがお好みですか?
私は?断然頭蓋骨ですね。
柏酒(かしわしゅ)
柏の葉をひたした酒で、邪気を払うために正月
に飲みます。
邪気は万病の元でしたから、健康祈願のお神酒
ですね。
柏城(かしわじょう)
天子の墓。天使の墓の周りに柏木を植えたこと
から。
かしわ=黄鶏
鶏肉のことですが、もとは鶏そのものをさしたもの。
語源は柏餅に使う柏の葉の色に羽の色が似てい
るところからで、漢字の「黄鶏」もこれからであり
ます。
今日一日幸運でありますように
誤字脱字ご容赦ください。
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 成語林(Obunsha)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
ことばの事典(講談社/日置昌一・日置英剛)
新明解語源辞典(三省堂) ことわざ辞典(Gakken)
字訓:白川静著(平凡社)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
教辞典(誠信書房)
暮らしのことば 語源辞典(講談社)
