ことばの物語
≪かえるー反・返・帰 Ⅱ≫
越中富山の反魂丹
死者も生き返らす練丹と名づけられた胃薬であり
ます。
これは、堺の商人万代が中国から製法を学んで、
日本に持ち帰ったものであります。
富山の藩主が腹痛を起こし、この薬を飲んで治
ったのを機に、富山藩主が十二代目の万代を富
山に招き住まわせ作らせ、常備するようになりま
した。この薬の効力が江戸城内で評判になり、
諸藩から所望されるようになり、諸藩に行商する
ようになりました。これが今日まで続いている富
山の置き薬販売のもとになっています。
反魂香(はんごんこう)
死者の魂を呼び返す力があるという香で、これを
焚くと煙の中に死者の姿が見えるという。
白居易の詩「李夫人詩」の中に見えるそうです。
<前漢の武帝の李夫人を亡くし、道士に霊薬を玉
の釜で練丹させ、金の香炉で焚くと煙の中に夫
人の姿が見えたと>
人形浄瑠璃、歌舞伎の演目『傾城反魂香』はこの
詩を題材としているということです。
反の字の成り立ちは「厂=がけ」に「又=手」
で、のしかかる岩のような重圧を手でくつがえ
す意味。
大変な力持ちでありますね。
反間(はんかん)
間者。スパイ。敵の間者を逆に利用してわが
用をさせる。
反間苦肉
反間の計と、苦肉の計をあわせたもの。
目的達成のためのあらゆる手段の意で使われ
ている。
反故(ほご)
文字などを書いて不用になった紙。(反古)
一度使った紙を裏返すというところから。
反舌(はんぜつ)
鳥のもず。舌を反復してうるさく鳴くところから。
転じて、こびへつらうの意。
返ーかえる・ヘン
字の成り立ちは「道」に「反」で、もと来た道を引き
かえす意味。
帰ーかえる・かえす・キ
字の成り立ちは「神に供える肉」に「帚=ほうき」で、
人が無事に帰ってきた時、清潔にした場所で感謝
をささげるさまから、かえるの意味。
行きはよいよい帰りは怖い
行は順調にゆくだろうが、帰りは何かよくないこと
が起こり、怖い目にあうぞという警告。
子供の遊び歌『通りゃんせ』からです。
♪通りゃんせ 通りゃんせ ここはどこの細道じゃ
天神様の細道じゃ
・・・・・・
二番 この子の七つのお祝いにお札をおさめに
まいります
行はよいよい帰りは怖い
怖いながらも通りゃんせ通りゃんせ ♪
昔、乳飲み子が七歳まで生きるのは困難なことで
ありました。
その七歳を迎えたお礼と、以後の成長の無事を
祈るために、氏神さまに詣でました。 これが
七五三の七つの祝いの意味です。
そして、七歳までは神の子とされていたのが、そ
れを過ぎると神の加護離れ、何が起こるか分から
ないと歌ったものですね。
これが都市伝説的に広がって、神様のものだから
神様が連れて行く。
神隠しに遭うぞとなっていったのであります。
今日一日幸運でありますように
誤字脱字ご容赦ください。
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 成語林(Obunsha)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
ことばの事典(講談社/日置昌一・日置英剛)
新明解語源辞典(三省堂) ことわざ辞典(Gakken)
字訓:白川静著(平凡社)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
教辞典(誠信書房)
暮らしのことば 語源辞典(講談社)
