ことばの物語
≪あゆむ・はしるー歩・走≫
♪月がとっても青いから 遠回りして帰ろ・・・♪
昔、こんな歌がありました。
「歩月」、月影を踏んで歩む、風流ですね。
「歩」の字の成り立ちは「左右の足跡の形」。
ちなみに、「渉=わたる」は水の中を歩くこと。
「陟=のぼる」はほとんど見かけませんが「阝
=高地・丘」に歩。進捗状況の「捗=はかどる」
は、先ほどの「陟」に「扌=手」で、一歩一歩と上
へ進むことであります。
牛歩(ぎゅうほ)
牛のようにのろい歩み。
国会の決議投票で審議を遅らせる牛歩戦術、
滑稽ですね。
間歩(かんぽ)
しのびあるき。ゆっくりとあるくこと。(=閑歩)
歩を邯鄲に学ぶ
自分の固有のものを捨てて他の行為を習うこと
で、 両方ともうしなうこと。
荘子にある話で、燕国の少年が、人々の歩き
方がうまい言われている趙国の邯鄲に行って、
歩き方を学ぼうとしたところ、それを学ぶことも
できず、しかも元の歩き方もわすれて、腹ばい
になって帰って来たと。
走ーはしる・ソウ
字の成り立ちは「夭=はしる人の象形」に「止=
あし」で、はしるの意味。
走尸行肉(そうしこうにく)
役に立たない人のこと。
走尸は走る屍、行肉は歩く肉の塊で生ける屍。
走馬燈(そうまとう)
回り灯籠。物事が速くかわること。
走狗(そうく)
よく走る猟犬。転じて人の手先として使われる者。
狡兎死して走狗煮られる
すばしっこい兎が死ぬと、それを捕らえるのに役
立った良い猟犬は不用になり煮て食われる。
必要な時には重用されるが、用がなくなると簡単
に捨てられることのたとえ。
故事があります。
<中国春秋時代、越王勾践(こうせん)を助けて呉
王夫差を破った范蠡は、勾践の人柄を見抜き野
に下った時、同僚の文種に手紙を送り、君も越に
いては危険だから早く去った方がいいと忠告した
言葉>
勾践の人相は、首が長く口がとがっていて、この
ような人相の人は苦難は共にできても平安の時
には共にできないという相だとされています。
范蠡はその後陶朱公となのり商才を発揮し、巨万
の富を得ます。
陶朱公というと大商人の代名詞になっています。
今日一日幸運でありますように
誤字脱字ご容赦ください。
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 成語林(Obunsha)
新明解語源辞典(三省堂) ことわざ辞典(Gakken)
字訓:白川静著(平凡社)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
教辞典(誠信書房)
暮らしのことば 語源辞典(講談社)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
