ことばの物語
≪あざむくー偽・欺・詐≫
和訓の「あざむく」の語源は不明としながらも、次の二
説が「らしい」として、記載されていました。
・「あざわらう」「あざける」に「向く」という複合語がつ
いたもの。
・「あざは痣」からで、それに「向く」。
確かに、人の欠点を笑ったり、けなしたりすることが
「だます」に繋がるとは果たして? でありますね。
偽ーいつわる・にせ・ギ
字の成り立ちは「人」に「為」で、人が手を加えてつ
くる。人が作り事をする、いつわるの意味。
「あざむく」は人ならのことで、字義の中に「ならい
(習)。後天的な性」とあり、環境が大きく影響してい
るのかも。
偽善(ぎぜん)
善良であると偽ること。つまり、悪であることをかく
すんですね。
偽善者は本性は悪人であります。
善良であると偽るのは最も卑劣な行為であります。
英語での語源は「舞台の見せかけの役」という意
味からだそうです。
偽善者は宗教家、政治家に多くみられるようです
が。
<偽善者>A・ビアス 悪魔の辞典
偽善者とは、自分で重んじてもいない幾つか
の美徳を備えているようなことを言いながら、
軽蔑するといっているそのものをうまいこと手
に入れる者。
欺ーあざむく・ギ
二つの字書で、字の成り立ちで「其=四角い形の物」
では共通していますが、最古の解釈が異なってい
ました。
・四角いお面をつけて鬼を追い払う魌(き)と同系で、
四角くばった意を含む。
それに「欠=人がからだをかがめる」で、角ばった顔
を見せて相手をへこませること。ちょっとへんですね。
「おい、そこの四角い姉ちゃんよ」とお客が呼びまし
たが、この方はsてもやさしい人でありました。
・其は四角い形のちりとり「箕」の形。鬼やらいなど
の時に、四角い仮面をつけて神などに扮して演技
をしたところから、仮面であざむきいつわる。偽善
者ならぬ偽神者。これにはだまされそうですね。
ギリシア語の偽善者の語源とよくにていますね。
欺瞞(ぎまん)
いつわってだますこと。
欺慢(ぎまん)
人を馬鹿にしてだますこと。
詐ーいつわる・あざむく・サ
字の成り立ちは「乍=作為」に「言」で、作為ある言
葉の意味。
別の字書には「乍=刀で切り目を入れるさまを描い
たもの」で作の源氏で、物を切ることは人間の作
為であると。
今日一日幸運でありますように
誤字脱字ご容赦ください。
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 成語林(Obunsha)
新明解語源辞典(三省堂) ことわざ辞典(Gakken)
字訓:白川静著(平凡社)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新佛教辞典(誠信書房)
暮らしのことば 語源辞典(講談社)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
