ことばの物語
≪みかどー帝(テイ)≫
皇帝というと「秦の始皇帝」。書いて字の如く、始めに
皇帝を名乗った人物であります。周王朝後の戦国時
代は各独立国の諸侯は「王」という称号を用いてい
ました。皇帝の名の由来は、神話的伝説の統治者
と言われる三皇五帝の「皇」と「帝」を用いたもので
あります。
「皇」は「光り輝く」、「帝」は「天を統べる神」の意味
であります。
始皇帝 政は、これまでなされていた死後に王の業
績を評して贈る謚(おくりな)を廃し、以後は二世、三
世とするよう定めた。ただ、秦は次の二世皇帝まで
で、漢の劉邦に滅ぼされてしまいます。
不老長寿を願った始皇帝は49歳で逝去しています。
あの偉大で壮大だった秦は、わずか数十年の命で
あったようです。
和訓の「みかど」は「御門(みかど)」からで、大きな
門の天皇の居住所、または朝廷を指していたのが、
やがて天皇の尊称になったと。
「帝」の字の成り立ちは、「木を組んで締めた形の
神をまつる台の象形」で、天神の意味。これから
天下を治めるみかどの意味を表す。
帝釈天(たいしゃくてん)
他者の志が本物かどうかを試す。須弥山の頂上に
ある忉利天の王(善見城に住む)。もとは、インドの嵐
と戦の神インドラであります。
彼が仏教に帰依し、仏法の守護神となった経緯は
<ある時、鷹に追われた鳩が釈迦のふところに
逃げ込んだ。
「その鳩は俺の獲物だ、よこせ」と鷹はいいます。
釈迦は鳩を渡す
ことを拒絶します。鷹はいいます「一切衆生を慈し
むとお前はいうが、俺はその中に入らないのか」と。
そうすると、釈迦は自分の肉を削って鷹にあたえ
ます。鷹の姿は帝釈天の姿に変わり、釈迦の傷を
いやしたという。釈迦の志が本物かどうかを試した
のであります。>
【「しめくくる」を共有する字】
締ーしめる・むすぶ・テイ
「糸」に「帝=しめくくる」で、ひもで解けないように結ぶ、
しめくくるの意味。
「締める」と「絞める」の使い分けの解説が面白いで
すよ。
<緩みや隙間を無くす意の「しめる」は、締めるか絞
めるを用いるが、しめることによってそのももの命を
損なう場合に限り「絞める」を用いる>と。
「締めてやろうか」は脅しですが「絞めてやろうか」は
殺人予告となるのかな?
諦ーあきらめる・つまびらか・テイ
「言」に「帝=しめくくる」で、つまびらかにする意味。
<字義>
1.明らか。つまびらかにする。明らかにする。
「あきらめる」の語源はまさしくこれからで、事情や
理由をはっきりさせて見定めた結果、断念するとい
う意味に転じていきました。
2.仏教では真理を悟ること。
蹄ーひずめ・テイ
「足」に「帝=一つにまとめる」で、足の指が一つに
まとまったひずめの意味。
蹄涔(ていしん)
牛や馬の足跡に溜った水で、わずかなもものたとえ。
蹄筌(ていせん)
兎や魚を捕らえる。転じて、手引き、案内、悟りを得
るための道具。
2018.3掲載再考
今日一日幸運でありますように
誤字脱字ご容赦ください。
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 成語林(Obunsha)
新明解語源辞典(三省堂) ことわざ辞典(Gakken)
字訓:白川静著(平凡社)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新佛教辞典(誠信書房)
暮らしのことば 語源辞典(講談社)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
