ことばの物語 ≪止ーとまる・とめる・とめへん≫
「とめへん」からは、あるく、とまるなどの足の動きや、時間の経過
に関する文字ができてきます。
「止」は「親指の大きな足あとの絵」からであります。
「止」から派生した部首が「足」「走」「辶=辵=彳+止」であります。
武
止戈(しか)を武となす(左伝)
「武」の意味を言ったものであります。
「戈=ほこ」を「止=とめる」で、本意は戦いをやめることであると。
国を守る武力であり、侵略の武力ではないのであります。
正
甲骨文字では「口=くに」に「止=あし」で、他国へ向かってまっす
ぐ進撃するで「征」の原字。
転じてまっすく、正しいの意味。これは危険でありますね。「武」に
反しているようであります。
別説では「ー=目標の印」に「止」で、ある場所にまっすぐに移動
すること。
こちらでありますね。
「歪=ゆがむ」の意味と呼応してます。「歪」を分解すると「不+正」
であります。
歩ーあるく・あゆむ・ホ・ブ・フ
この字は上が「止」で、下はこれを反転したもののようです。つ
まり、左右の足のあしあと。
歩を邯鄲に学ぶ(壮子)
自分の固有のものを捨てて他人の行為を習うことで、それにより
両方とも失うことであります。
<ある少年が、邯鄲の人の歩き方が素晴らしいと聞き、邯鄲に
行ってその歩き方をまねました。ところが、その歩き方もままなら
ず、また元の自分の歩き方も忘れてしまい、腹ばいになって帰って
きたと。>
18歳で東京の学校に行き、千葉に住んで42年。定年を迎え長崎
に帰ってきたら、標準語と長崎弁がごちゃ混ぜになってしまい
ました。
歳ーセイ・サイ
「歩」に「戌=はもの」で、作物の刈入れに行くのであります。
この種まきから収穫までの期間を表し、のちに一年の意となる。
もう一説は、字の成り立ちは同じですが、解釈は「まさかりで生贄
を割いて一年ごとに祭る儀式」となっています。そして「歩」は
一年が終わって次の年へと進むという意味でありますと。
大晦日から新年に向けて徹夜で過ごすことを「歳(とし)を守る」と
いいます。
歴ーすぎる・レキ
「止」に「厤=屋内にいねを整然とつらねる形」で、稲の間を数え
歩くさまから、すぎる、かぞえるの意味。
歴運(れきうん)
めぐりあわせ
歴挙(れっきょ)
いちいち数え上げる
歴日(れきじつ)
年月・こよみ
歴訪(れきほう)
次々に訪ねる
今日一日幸運でありますように
誤字脱字ご容赦ください。
2016.9掲載再考
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 成語林(Obunsha)
新明解語源辞典(三省堂) ことわざ辞典(Gakken)
字訓:白川静著(平凡社)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新佛教辞典(誠信書房)
暮らしのことば 語源辞典(講談社)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
部首ときあかし辞典(研究社)
A・ビアス『悪魔の字典』(角川文庫)
これは使える!スピーチ引用名言辞典 モーリス・マルー編 PHP文庫)
漢字の謎と暗号:青春出版
ウキィディペディア (読み物としても面白いですね
