ことばの物語
<珍ーめずらしい・チン>
「千文字」の『果珍李柰』の『珍』です。
珍道中!
旅には失敗話しや滑稽話がつきもの。
珍道中とは「旅の途中で珍奇な出来事にまま遭
遇すること」とあります。
十返舎一九の滑稽本『東海道中膝栗毛』、通称
『弥次喜多道中』。江戸時代に大流行し、現在ま
で続くと。
時代劇映画で、色んな喜劇役者が演じてます。
ただ、原作を無視し、二人の珍道中という内容
の物でした。
『東海道中膝栗毛』の題は、
江戸から伊勢へ、二人で厄払いに東海道を歩
いて旅するというところからで、自分の膝が栗
毛の馬ですと。
<江戸は下町、神田は八丁堀。
長屋に住む弥次郎兵衛と居候の喜多八のコン
ビ。
お伊勢参りです。
お伊勢参りは現世利益を求めて、商家の人が
多かったようですが、
そのうち観光の要素が高くなりました。
当時は、通行手形の発行は厳しい規制があり
ましたが、お伊勢参りというと、簡単に通行手形
がもらえたと言います。
帰りには、京、大阪見物をしたりして楽しんだよ
うです。
江戸から伊勢神宮までは片道約15日。
弥次さんは大店の放蕩息子で、遊びで身代を
潰し、借金を逃れて江戸へ来て、密陀絵(漆器な
どの上絵)で生活しています。
借金は 富士の山ほどある故に
そこで夜逃げを駿河者かわ
と、自分のことを詠ってます。
この当時の若旦那間遊びと言うと、色町は勿論、
俳諧、歌、歌舞伎などで、洒落た教養を身に付
けていました。
一方、喜多八は色町の男娼(=陰間・男も女も両
刀使い)で、駿河時代の 弥次さんのお馴染みで、
一緒に逃げてきます。
江戸で商家の使用人として働いていましたが、
使い込みと女将さんさんにいいよって追い出され、
弥次さんの長屋に居候しています。この二人が、
思い立ってお伊勢参りとあいなるのであります。>
春の珍事!
久しぶりの言葉であります。
スポーツ競技で、下位のチームが開幕直後に上
位のグループに加わることを言います。
スポーツ競技はほとんどが春から始まりますね。
『春の珍事』というアメリカ映画がありました。
<化学教授が木に反発する薬を偶然発見します。
これを野球ボールに塗り、投げると、魔球が出
現します。
教授は大リーグにスカウトされ、大評判となり・・・・>
第一の辞書
<「珍」は「玉」に「右の字は填に通じ、密度化
高く満ち足りている」で、貴重な珠の意味を表し、
転じて珍しいの意味>
第二の辞書
<「珍」は「玉」に「(人+彡=たくさん)人の髪の
毛がびっしりと詰まっている」 で、きめ細かく詰
まった上質の玉。
のちにめったにない貴重なもの。>
第三の辞書は、第二の辞書を否定しています。
<「(人+彡=たくさん)」は「趁=おう」の音がある。
甲骨文字では貝を包むこむ形の象形。
「(人+彡=たくさん)」は髪の毛の多い人の形
であるから、
珍との意味の上での関係はない。>
珍異(チンイ)
普通と違って珍しい。=珍奇
季節の始めに出るめずらしい食物。
珍卉(チンキ)
珍しい草=珍草
珍客
たまに尋ねてくる珍しい客。
珍珠
真珠の別名。
珍羞(チンシュウ)
珍しくておいしいごちそう=珍苞・珍味・珍膳
珍説
普通と違った意見や話し。
突飛でバカバカしい意見。
珍投(チントウ)
珍しい贈り物。
投は与える。
【成句】
珍粉漢粉
珍糞漢糞ともかく。何とも臭いそうな。
江戸時代、儒学者が用いた漢語がさっぱりわからず、
それをちゃかした言葉。
珍をを識る者は必ず濁水の明珠を拾う
本当に宝玉見分ける力のある者は、どんな濁水の
中からでも
まちがいなく珍しい宝玉を見つけ出すことが出来る。
このことから、真にものを見る能力のあるものは、
いつでもどこでもその実力を示すものであるという
こと。
今日一日 幸運でありますように!
誤字脱字ご容赦ください。
