ことばの物語
<火Ⅱーひ・ほ・カ>
火蜥蜴、サラマンダー。
燃え盛る火の中に棲むという。
錬金術師バラケルススは『妖精の書』のなかで、
四代元素の火の精霊としている。
一生を火の中で過ごし、脱皮した皮は決して燃
えないとする。
古代ローマでは、冷たい体を持ち、その体でた
ちまちに火を消すという。
サラマンダーは、火を食して再生すると信じられ、
キリスト教会や騎士のシンボルとして使われた
りする。
不死鳥、フェニックス。
永遠の時を生きる鳥。
100年に一度、自ら香木を焚き、その中に
身を沈め、燃え尽きた灰の中から再生すると
いう。
その涙は傷を癒し、その血は不死の命をも
たらすという。
キリストの復活の象徴として、教会の装飾
にもちいられる。
♪恋は不思議ね 灰の中から何故に燃える
ときめく心 せつない胸
別れを告げた二人なのに・・・・♪
『恋心』。恋は不死鳥でもありますが、
「恋なんて空しいものね」と続きます。
手塚治虫の漫画『火の鳥』。
人語を解し未来を見通す火の鳥を芯において、
物語は展開します。
その血を求める人たち・・・・。
全編に共通して出てくるのが「猿田」。
古代篇に出てくる猿田彦の転身。
猿田彦は鼻が長く、背丈七尺。天狗の原型とい
われます。
天照大神(アマテラスオオミノカミ)以前の伊勢地方の
土着の太陽神。玄孫神であります。
手塚治虫の慧眼には感服ですね。
不動明王は、天界の火生三昧といわれる炎の
世界に住んでいます。
火生三昧(カショウザンマイ)は、人間界の欲望が天
界に及ばないように烈火で焼き尽くす世界。
背の火焔は、迦楼羅焔(カルナエン)と呼ばれます。
水は洗い流して浄化し、火は燃え尽くして浄化し
ます。
第一の辞書
<燃え立つ炎の象形で「ひ」。>
その姿は強烈で「これ以外はあのません」と、
ですか。
火雲(カウン)
夏の雲で、入道雲、雷雲のこと。
火化(カカ)
物を煮ること。また、火葬のことを言う。
火急(カキュウ)
火がついた!まさしく、この時ほど急がなくて
はならないことはそうざらにはない。よくできた
語彙ですね。
なるほどが=焦眉の急。
火牛(カギュウ)
時代劇によく出てきます。
牛の角に刀を結びつけ、尾に油を注いだ葦をつ
け、それに点火して牛を敵中に放ち、それに乗
じて敵を攻める。
火車(カシャ)
火攻めに用いますが、仏教では、罪人を乗せて
地獄へと運ぶ車のこと。
火定(カジョウ)
仏道修行者が無余涅槃(小乗の涅槃)に入る時、
自ら火の中に身を投じて死ぬこと。
ここまでくればカルト宗教ですね。
火食(カショク)
火で物を煮て食べることですが、
仏教では供物を火に投じて諸尊を供養すること。
火宅(カタク)
煩悩の多い俗界のたとえ。
この世は煩悩で燃え盛っています。
炬燵(コタツ)
火斗(カト)
ひのし。炭火を入れて運ぶ道具。
十能!なんとなつかしい。
国破れて山河あり・・・・・・
烽火三月に連なり 家書万金に低(あた)る
白頭掻けばさらに短く
烽火ば戦争を告げるのろし。
いつになったら平和が来ることやらと、杜甫は悩
むのであります。
戦火。戦いは火を以て国を焼き尽くすのであります。
国全体が大火事であります。
火消しの家にも火事
火の用心!火の用心!
最近、高齢者宅の火事の話しよく耳にしますが、
一番哀れなのは、
たまにやって来た孫と楽しい時を過ごしたのに、
みな焼け死んでしまうニュース。
なんと哀れ。
今日一日 幸運でありますように!
誤字脱字ご容赦ください。
