言葉の物語 <強と弱>
弱肉強食。
強大なものが、弱小なものを侵し虐げることですが、
強いものが弱いものを食って生きる意味でもあります。
蜘蛛は獲物を糸でからめ、一気に殺さず、
少しずつエキスを吸うと言います。
封建時代の支配者層の「生かさず殺さず」と同じですね。
なにごとも「強くあれ」と言いますが、弱者が多く強者が
少ないから、この世は永続しているのかもと。
強者だらけだと、相争って共倒れになってしまいます。
ある話によると、太古の昔は肉食獣ばかりで、
強いものが生き残っていく。
そして互いに争って、最後には獲物がなくなって死に絶えたと。
だが、その中で逃げて生き延びた弱者の群れが、
腹を満たすために草を食うことを始めた。
それらが生き残って、今に至っているということらしい。
強ーキョウ・ゴウ・つよい
第一の辞書
<「強」は「虫」に「彊=つよい・かたい」で、固い体をした虫>
第二の辞書は、何やら難しすぎるのか、よくわかりませんでした。
第三の辞書
<「強」は「虫」に「弘=弓の弦をはずした形」で、垂れ下がった弦が
昆虫の天蚕(てぐす)から作られ、強い糸を示すところから。>
これもまた、まるっきり違った解釈ですね。
釣り糸のテグスは、こう書くんですね。
弱ージャク・よわい
第一の辞書
<「弓=たわむ・ゆみの象形」に「彡=なおやかな毛の象形」
それを重ねたもので、弱い、たわむの意味。>
第二の辞書
<「彡=もよう」で「弓ふたつ、もようふたつ」で、模様や飾りの付いた
柔らかいゆみのこと。>
第三の辞書もこれに同じ。
つまり、飾り用の弱い弓のこと。
いずれにしても、強弱、これ弓からきているんでしょうね。
強仕(キョウシ)
四十歳で初めて官に仕えることから。
これは中国のことですね。
江戸時代は四十歳といえば隠居の歳。
強飯(キョウハン)
努力して食物を多く食べること。体を大切にする意。
日本ではこれを「おこわ」と読みます。赤飯のことですね。
語源は、「強わ飯い=こわいい」の「こわ」に「お」を付けたものと。
弱冠(ジャッカン)
男子の20歳。元服の儀式で冠をかぶった所から。
強いばかりが武士ではない。
まことの武士は、風雅の心や人の情というものを知っている。
武士は戦場に臭い袋をもっていったという。
鍋島藩の『葉隠』にも、忍ぶ恋なんていうのがあったり、二日酔で
青い顔をしている時は、頬紅を付けて出仕せよと教えています。
これは軟弱に見せない工夫らしい。
強きをくじき弱きを助ける。
正義の味方ですね。
私の時代は『月光仮面』!
♪どこの誰かは知らないが 誰もが皆知っている♪
何かおかしいですね。
誰か知らないが、誰もが知っている?
弱き者 汝の名は女なり
シェイクスピア『ハムレット』。母親が1カ月足らずで王の弟と再婚
したことを、嘆いて言った言葉。
後に発覚するんですが、王位についた弟が実はハムレットの
父親を殺害したのでありました。
ドロドロと、ドロドロとした劇。関係者はほとんど死んでしまいます。
弱き馬道を急ぐ
何事においても、自身のない者はあせるものだ。
弱き者は風にも倒る
弱すぎる者は助けることもできない。
弱みに付け込む風邪の神
泣きっ面に蜂
弱り目祟り目
そうなんですよ、何故かこれ真理みたい。
今日一日 幸運でありますように!
誤字脱字ご容赦ください。
