言葉の物語
<身ーシン・み>
「身体髪膚之を父母に受く。
敢えて毀傷せざるは孝の始めなり」なんて、
戦前生まれれのおっさんが自慢げに言ってました。
多産が褒められた時代。なにゆえか。
兵隊さん製造のゆえなり。なんとも忌まわしき時代でし
たね。一部の強欲くな馬鹿者のために、どれだけの人が
命を取られたか。
天は馬鹿者たちにくみするとしか言えませんね。
最悪の時代、再び来ないことを祈るしかありません。
リルケの『マルテの手記』の中で、身重の女を見て、
「生と死を同時に宿していた」といようなことを書いていま
したが、当たり前のことと思いつつも、改めて文字にされ
ると、感慨深いものがありますね。
第一の辞書
<人か身ごもった形にかたどり、みごもるの意味を表し、
転じて「み」の意味を表す。>
第二の辞書
<充実する、一杯に詰まる意味を含み、重く筋骨の
詰まったからだのこと。>
第三の辞書もほぼ同じでした。
「身」を部首とする字はすくないらしい。
「躯=からだ」、「躻=うつけ・うつろ」、「躾=しつけ」。
躾と言う字はビシネスコンサルタントの十八番。
身を美しくするのが・・・なんてね。
身に過ぎたる果報は禍の元
福過ぎて災い生ず
身内の財は朽ちることなし
金銭は尽きることはあるが、いったん身についた
技能、知識は決してなくならない。
身は身で通る
人それぞれに能力の差や貧富の差があり、境遇は
それぞれだが、それなりに身の程に応じてなんとか
世渡りはできるものだ。
そうですね。
そう思って、ぐちぐちと嫉妬、嫉みで悶々とするより
それなりにそのまんまで楽しんだ方が勝ちですね。
旅行したい?いや、乗り物酔いするから。
美味しいもの食べたい?いや、血糖値高いから。
おしゃれしたい?いや、めったに外に出ないから。
身を蔵し影を露(あらわ)す(碧巌録)
一部の欠点は隠すことはできても、全部を隠すことは
できない。
身を軽くして名を重んずれば十分に死ぬべき害を
逃るる
命を惜しんで卑怯な行動に出たりせず、名誉を第一に
考えて果敢に行動すれば、死を免れるものである。
身を以て利に殉ず(荘子)
利益のために我が身を犠牲にする愚かしさ。
小人はすなわち身を以て利に旬じ、
士はすなわち身を以て名に殉じ、
大夫はすなわち身を以て家に殉じ、
聖人はすなわち身を以て天下に殉ず。
健全な身体は魂のよきすみかであり、
病める身体は魂の牢獄である(ベーコン:学問の進歩)
精神力を保持するためには身体を養わなければなら
ない。
(ヴォーグナルグ)
心よりも身体の方が手早く飾られる。(イタリア俚諺)
今日一日 幸運でありますように!
誤字脱字ご容赦ください。
