言葉の物語
<最と久>
この二つは何の関係もありませんが、字の成り立ちに
とても面白いのがありました。
まず「最」の字の成り立ちから。
第一の辞書
<「最」は「冃=さい・おおう」に「取」からなる。
「取」は「耳」に「又=手をあらわす」で、戦場で討ち取っ
た者の左耳をその証拠として、手で切り取った意味!
切り取った敵の左耳の数で手柄が評された。
それで、功績第一位を「最」という。>
日本の場合は敵の首を切り取りましたね。
解雇することを「首を切る」と言うので、何か関係が
と思いましたが、これはそうではなさそうです。
これは、歌舞伎の小道具の「切首」という人間の頭部の
作り物からで、切首は胴体から切り離されたもので、
それが「縁を切る」「関係がなくなる」などの意を、
「解雇する」の隠語として使われたという事らしいです。
他の二つの辞書は「最」の成り立ちがどうもピンと
こないので省略します。
次に、「久」について。
第一の辞書
<「久」は人の死体を後ろから木で支えている形。
この形から棺に収める字が匛(きゅう)で、後にひつぎ
が木でつくられることから柩(ひつぎ)の字となる。
人の生は一時であるが、死後の世界は永遠という古代
人の考えから、「久しい」の字義がうまれた。>
第二の辞書
<人の後ろに印をつけて、人を後ろから引きとどめる様
子。>
第三の辞書
<背の曲がった老人と、その背の所に引っ張る印を加え
たもので、曲がって長いの意を含む。灸、柩の音符となる。>
最、久の成句はほんの少し。
最後の一念によって三界に生(しょう)を引く
死に際に心に深く思っているいかんにより、
三界(欲界、色界、無色界の輪廻の世界)のどこかに転生
するという。
最後の審判
キリスト教の思想で、神が世界の終末に全人類を滅ぼす
こと。
最後は人の嗜み
人の日頃の心がけは、死に際にもっともよくあらわれるの
であるから死に際を清くせよということ。
「久」で思いつくのは、なんといっても『平家物語』の書き出
しですね。
祇園精舎の鐘の声
諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色
盛者必衰の理をあらわす
おこ゜れる人も久しからず
だだ春の世の夢のごとし
今日一日 幸運でありますように!
脱字脱字ご容赦ください。
