言葉の物語 <六ーロク・リク・む・むつ・むい>
六十の手習い。いまさらのように漢字の成り立ち、
その中に潜む物語を勉強中。何故か。
文字は森羅万象を表したもの。
その中には哲学があります。
哲学はご存知のようにギリシア語のフィロソフィー。
ソフィア(知)を愛すること。
日本語に希哲学と訳され、その肝心の「希」が省かれて
「哲学」と何か気難しい学問になっちゃいました。
ちなみに「哲」は「道理に明るいこと」。
さて、六の字の成り立ちは。
第一の辞書
<家の入口の形を書いた字。この字を借りて数の六に
使う。>
第二の辞書
<おおいをした穴を描いたもの。数の六に当てたものは
仮借。一説には高い丘の異字体。>
第三の辞書
<小さなテントのような形の建物の形で、六を重ねた
字が「坴=リク」。この音を借りて数字の「六=ろく」
に用いる。>
六の付く字句は。
六韜三略
中国の兵法書で、日本では武家の必修科目。
この六韜の中にあるのが虎の巻。
文・武・竜・虎・豹・犬の六巻。
三略は上略・中略・下略の三巻きで、太公望作と伝えるが、
これは伝説の域。
六観音
六道(地獄・餓鬼・畜生の三悪道と修羅・人間・天上の
三善道)の救い主として置かれた六体の観音様。
聖観音、十一面、千手観音、不空羂索、馬頭、如意輪観音。
人はこの六道を輪廻する。天人も五衰する。
三島由紀夫の『豊饒の海』は、この輪廻転生を幹として、
その中に「天人五衰」の巻があります。
六根
仏教でいう人間の欲望のもと。
眼、耳、鼻、舌、身、意。
六根清浄とは、これを断ち切って身心を清らかにすること。
六根清浄どっこいしょで、荷が重いですね。
他に、喜怒哀楽愛悪(にくしみ)という六情がありますが、
これを六根に同じなんて書いてる辞書?
これは、六根から生まれるものではないでしょうか。
六十六部
法華経を六十六部書き写して、六十六の霊地に一部ずつ
収めて歩く修行僧。
今でもいるんでしょうかね?
六波羅蜜
悟りの境地に到達するための六種の行。
布施、自戒、忍辱(にんにく)、精進、禅定、智慧。
と、抹香臭いことがつつきましたね。
六字七字の教え
「あるべきよう」(自分のなすべきこと)
「みのほどをしれ」(自分の分際をわきまえよ)
または、「あるにまかせよ」(焦らず逆らわず)
こちらの方がだんぜん良い。
「みのほどをしれ」は、上の者が下の者の出すぎを
侮蔑的に叱責しているように聞こえますね。
2017.4掲載再考
今日一日 幸運でありますように!
誤字脱字ご容赦ください。
