言葉の物語 <三ーサン・み・みつ>
仏の顔も三度。どんな穏やかな人でも、顔を三回も
なでられると腹を立てる。
これは、仏さんでも三回も顔を撫でられると怒る
ということから。そのままですね。
「三」の字の成り立ちは
<横棒を三本重ねて数の3むを表す。>
一目瞭然、誰れでもわかること。
3冊の辞書は同じでしたが、その先の付け足しが
少し面白いです。
第二の辞書
<また「参」と通じで、いくつも混じること。(参加など)
また、杉、衫(さん)などの音符「彡」の原型で、いくつも
並んで紋様をなす意を含む。>
第三の辞書
<また参で示されるように、三本のかんざしを中央に
集めて、頭髪に挿している形と同じで、参集の意あり。>
と多少違っていますが、「三」が「参」の意味を含むのは
同じですね。
一は天、二は天地、三は天地人で聖数とされますと。
三戒
三つの戒め。
少年期は女色。
壮年期は闘争。
老年期は利欲。
逆にいうと、人はその時期時期にそうなっちゃいますよと
言ってます。
三界
生死流転の三つの世界。
欲界・・・欲心の盛んな人間の世界。
色界・・・物質や肉体に執着する世界。
無色界・・・物質の束縛から解放れた精神の世界。
を言う場合と、前世、現世、来世を言う場合があります。
三教
儒教、仏教、道教。
空海の『三教指帰』はこの三教を戦わせ、仏教の優れている
所を説いた。
大きく見ると、韓国は儒教、日本は仏教、中国は道教の
世界と言われます。
三経
『易経』『詩経』『春秋』。『春秋』に代って『書経』が入ることも。
三愆(サンケン) (論語)
三つの過ち。
1、言うべきでないのに言うを躁。
2、言うべきなのに言わないでかくすのを隠。
3、相手の顔付を見ないで言うのを鼛(コウ)。
三才
易で宇宙を構成する天、地、人のこと。
時代劇のドラマの<天地人>を<三才>と書くと、
興味半減ですが。
『和魂三才』なんてもの、これからですね。
三々五々 あちち三人、こっちに五人の小集団。
三尸(さんし)
「尸」は「しかばね」と読む。
人の腹の中に棲む三匹の虫で、庚申(かのえのさる)の日に
人の腹の中から出てきて、その人の秘密を天帝に
告げるという。
怪奇小説の題材になりそうですね。
三途
地獄、餓鬼、畜生道の三悪道。三悪趣ともいう。
人が初七日に渡るのが三途の川。
ここには流れの違う三つの川があって、
生前の行いによってどれを渡るかが決められる。
三蹟
平安時代の三人の書の大家。
小野道風、藤原佐理(すけまさ)、藤原行成。
三筆は、嵯峨天皇、橘逸勢(はやなり)、空海。
三蔵
西遊記の三蔵法師は、この三蔵を修得した人のこと。
三蔵とは仏教の『経・律・論』のこと。
経は、仏の説法集で、如是我聞と最初に書かれる。
律は、仏徒の戒法を集めたもの。
論は、教理の論を集めたもの。
三千世界は眼の前に尽きぬ
十二因縁は心の裏に空し(和漢朗詠集)
抹香臭いことはこれくらいにして、
まだまた三尽くしは三分の一程度でありますが、
長くなるので今日はこれくらいで。
2017.3掲載再考
今日一日 幸運でありますように!
誤字脱字ご容赦ください。
