言葉の物語 <心ーこころ>
心臓の形を書いた字。何とも拍子抜けですね。
それもそうでしょうね、最も複雑で最も大切なもの。
一字で象徴できるものではありはしない。
『般若心経』は心のお経ですね。
最も短い経典だって262文字が必用なんですね。
墨で書かれた心という字は、心様々で、何とも字
面がいいものです。
ここでもう少し尊敬する白川静先生の『常用字解』
で調べてみます。
<古くは心臓が生命の根源であることと、思考場所
と考え られていた。
(途中省略)金文には「及(なんじ)の心を敬明せよ」の
ように、すでに心を徳性の本づくところという意味
に用いてる。>
精神でもあり、意思でもあります。
「心ここにあらざれば、見れども見えず。」なんていう
ときは意識で、「心が落ち着かない」という場合は精神
ですね。
現代では、心は脳の機能と言いますが、脳死が死と
認めづらいのも、心(心臓)が生命の根源と思われると
ころからで、身体の機能、すなわちメカニック的判断は、
人の精神世界の神秘性を破壊してしまうんですね。
心とは本当に不可思議なもの。
「色見えで うつろうものは
世の中の人の心と花にぞありけり」
(小野小町)
「心頭を滅却すれば火も又涼し」
信長の焼打ちにあったときの僧 怪川紹喜の辞世。
此の元は、唐の詩人杜荀鶴の『夏日悟空上人の院
に題す』
「安禅必ずしも山水を須(もち)いず
心中を滅し得れば 火も自ずから涼し」
「悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しいのだ」
(キャノン・バート)
この逆が、笑いですね。笑いは心身ともに活性化し、
免疫力をたかめ、自己治癒力を高めるという。
落ち込むと、胃病を患い、心臓病を患う。
身心一如。
心は脳の機能と言いながら、それを動かす本体とし
て精神とか意識とかは、別にありそうですね。
「心」の語源としてもう一つとあるのは、
「凝(ここ)る」が転訛して「こころ」になったと。
「凝る」とは、元は内臓全体をさしていて、それが五
臓六腑に分けられたとき、「こころ」は「心臓」だけを
指すことになったと。
○ 生涯にわたった晴れやかな顔をしていたいな
ら、お前の心に従え。
(エジプト プタトティプの知恵)
「おぼしきこと言わざれば腹ふくるるわざ」(徒然草)
ですかね。
○ 穏やかな心は身の命である。
(旧約聖書 箴言)
○ 心が平和なら、どこの村に行っても祭りのよう
に 楽しいことを見る。
(インド)
○ 心の安らぎを得ている者は、自分に対しても
他人に対しても迷惑をかけない。
(エピクロス)
○ 心がよければ、すべてよくなる。
(グレッセ・意地悪な人)
今日一日 幸運でありますように!
誤字脱字 ご容赦
2016.12掲載再考
