言葉の物語 <点ーてん>
旧字体は<點>で「黒」に「占(しめる) 」で、一ところに付いた
小さなしみ、黒いぼっちを表す。
「黒」がなくなると、意味不確かになりますね。
旧字体がまるっきり想像できないのが「画」で、
「畫」と書いた。
似たような字が「昼」で、旧字体は「晝」。
古い本で、この字は知っていないと読めませんね。
というところで点のついた字を少し。
「点景」 風景画や写真で、趣を出すために入れる
動物や人物。
「点心」 中華料理に添えられるお菓子はご存じの
ところ。これが禅宗では、食事の前後に
物を食べること。間食のことと。
茶席の茶菓子も点心という。
「点睛」 絵画の用語で、最後に「睛(ひとみ) 」を入れる
ことから発して、一番大切な仕上げで、完成
させること。
<画竜点睛>という言葉からよく使われるのは
<画竜点睛を欠く>ですね。
「.点頭」 承知してうなずくこと。
ほとんど使われない言葉ですね。
PCにも一発変換なしです。
「点鬼簿」 鬼はもとは死者の魂のこと。
従って、死者の姓名、生没年月日を記録したもの。
過去帳ですね。
自分がこの世にいた証は、この過去帳に残るのと、
戸籍謄本のみですね。
時代が進めば、これらも無くなってしまうかも。
芥川龍之介の本に『点鬼簿』というのがあって、自分の鬼籍の
人となった父、姉、母のことについて書いていますね。
書き出しは「僕の母は狂人だった。僕は一度も僕の母に親しみ
を感じたことはない。」
その中で印象に残っているのは、養母に連れられて2階に上
がったとき、いきなり煙管で頭をたたかれたという話し。
龍之介の自殺の原因「ぼんやりとした不安」。この一つの要因
に、自分も狂人になるのではないか、という思いがあったらしい。
絵の中の物語
人生の諸段階
基本は人の生涯の諸段階を12段階に分ける。
これは1年の12か月になぞらえたもの。
4段階は四季になぞらえたもの。
春ー青春の時期 夏ー壮年 秋ー中年 冬ー老年
という具合に。
いつの時代、どこの国にもあることですが、ここに
あるのは「ヴェニスタ」、人生の虚しさである。
その移り変わりを、絵画というの一つの空間に並べることで、
いっそうそれがはっきりとしてくる。
若さや美貌は消え去り、最後には死が訪れる。
ここで注目されるのは、骸骨の姿をした死の擬人像が
場面全体を見渡しているところですね。
似たようなのに、「賢明の寓意」で、幼年、成年、老年
がそれぞれ現在、過去、未来を象徴する。
2013.11.2掲載
今日一日 幸運でありますように!
誤字脱字ご容赦
2016.11掲載再考
