精霊たちーハガキ大ペン画  | ザーアートマンのブログ

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ペン画の展示。絵のサイズはハガキ大です。定年後書き溜めた絵画をできれば毎日一枚展示していきます。

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絵の中の象徴

 

ペルギー北部 アントウェルペン 王立美術館

メッシーナ描く『キリストの磔刑

絵の中の象徴に入る前に、

キリストの磔刑(たっけい)について、少し調べてみよう。

まず、キリストはローマ人でないのに十字架の刑なのか。

 

聞くところでは、ユダヤの処刑は、石投げによるものではないのかな?

当時(西暦30年ころ)は、ユダヤはローマ帝国の属州で、罪人を裁く権限はなかった。

そこで、ローマの総督ポンティウス・ピラトウスユダヤ教の坊さんたちが、ユダヤの王と名のっている政治犯として訴えた。

このもとにあるのは、エルサレム神殿を頂点とするユダヤ教体制を、批判したこと、ろに危機感を感じた祭司たちの保身による。

罪状書は『ユダヤ人の王 ナザレのイエス』である。

たわいもないことと、ピラトは思ったが民衆を抑えるため、しぶしぶの決断だったと、聖書には記されているらしいが、実情は、暴君さながらだったらしい。

宗教の問題は深入りすると厄介だから、ここらへんで止めておこう。

というところで、十字架の問題はひとまず解決。

 

磔刑までの経緯を知らないと、この絵の内容は良くわからないし、

ただ3人が高いところにはりつけになっているだけだ。

そこで、磔刑までの経緯を追ってみようと思う。

《最後の晩餐》

 ユダの裏切りが告げられる。 

  パンとブドウ酒(キリストの肉と血の象徴)を十二使徒に分け与える。

《ゲッセマネの祈り》

ゲッセマネの園のオリーブ山。

「父よ、この杯(苦しみ)を私から取りのけてください。

しかし、御心のままに。」

「時は来た。立て。私を引き渡すものが近づいてくる。」

《キリストの逮捕》 ユダ接吻

「友よ、しようとしていることをするがよい」

「これから、私が接吻する男がイエスだ」

ユダは近づいて、イエスに接吻する。

  『ユダの福音』によると、

  旧約聖書の予言を実現するため、ユダの裏切りを、キリストが指示し

  ていたという

  当然これは、正典(カノン)から外された外典(アポクリファ)

  にならざるを得ないだろう。

《祭司の前のイエス》

 「神の神殿を打ちこわし、三日あれば建てることができる」

 とイエスが言ったと、祭司たちは不利な偽証をする。

 大祭司カバヤはイエスに言う、

 「何も答えないのか、この者たちがお前に不利な証言をしているが、

 どうなのか

 「お前は神の子、メシアか」

 「それは、あなたが言ったことです。」

関係のない者までも彼を嘲笑し、有罪、死刑の判決を出す。

  ドストエフスキーの小説『カラマーゾフの兄弟』の大審問官」の章が

  ある。

  15世紀、キリストらしき者が出現。

  ここでは、大審問官がカトリックの功績を、この無言の男に脈々と

  伝え、今の繁栄は自分らにあることを主張。

  いまさら何をしにと、心の底で神と認めながらも。

  虜囚の男はじっと大審問官の目を見たまま、無も言わず彼に近づき、

  接吻をする。

《ペテロ、イエスを否認》

イエスは言っていた、

鶏が鳴く前に、あなたは三度私を知らないというだろう

 

 「何のことを言っているのか、私にはわからない」

 「この人はナザレのイエスと一緒にいた」

 「そんな人は知らない」

《ピラトの尋問》

ローマの属州ユダヤでは、刑を科す権限がないので、祭司たちは、総督のピラトの所へイエスを引き連れて、訴える。

お前はユダヤ人の王なのか

お前の同胞や祭司長たちが、お前を私に引き渡したのだ。

いったい何をしたのか

   ピラトはかかわりたくなかった。

   それが最後の言葉に表れていると思う。

私は真理について証をするために生まれ・・・・・」

真理とは何か。」

 

 

今日一日 幸運でありますように

 

                   誤字脱字 ご容赦ください。

2015.2掲載再考