ことばの物語
〖少し愛して、長く愛して〗
Love me llittle
Love me long
日本では ウイスキーのサントリ レッドのCMで
知られるようなったこの言葉は、イギリスの詩人
ロバート・ヘリックの詩の一節で、成句として
使われます。
日本の「愛は小出しにせよ」に相当するもので
あります。
これは「熱愛は冷めやすい」ということで、愛は
少しずつ長く続くのがよいという意味であります。
愛ーアイ
もとの字は「旡の下に心+夂」。
「旡(キ)」は「胸が詰まり後ろにのけぞった姿」、
「夂」は「足が遅れる」で、心が切なく詰まって足
もそぞろに進まないということを表したものと。
和訓の「愛」には多くの読み方がありました。
〇いとお・しむ
可愛くてせつなくなる。
「いと(非常に)+おし(惜しい)」
〇お・しむ
おしくてせつない。
〇いつく・しむ
可愛く思って大切にする。
(いとおし・いとおしむに由来すると)
●かな・し
古語で「~しかねる意」からで、「悲し・哀し」
と同源であります。
「愛・悲・哀」ともに「自分の力ではとても及ば
ないと感じる切ないさま」を表しています。
古語辞典を調べると、
【愛(かな)し】
かわいい・いとおしい・身にしみておもしろい
【悲し・哀し】
かわいそうだ・心が痛む・ひどい・口惜しい
キリスト教は「愛の宗教」
仏教は「慈悲の宗教」
キリスト教の「愛」は「アガペー」といわれるもので、
神の人間に対する愛。また、人間の神や隣人に対
する無私なる愛。
仏教の「慈悲」とは、抜苦与楽といわれるもので、
楽を与え(慈)、苦しみを取り除く(悲)というものであ
ります。
「愛」は「渇愛(貪愛)→人にとらわれて執着に至
る」もので、煩悩の三毒と言われる貪・瞋・痴の
一つとして排除します。
愛は大きく分けて四種
エロス
恋愛感情や性欲。
(プラトン派はこれを美や真理を求める力と見ます)
アガペー=無償の愛
神の愛に代表されるもので、慈愛や情愛の精神。
フィリア=友愛
友愛や親交。
(古代ギリシアでは友情を通して人間関係の中に愛
を見出す重要な概念とされていました。)
ストルゲ=家族愛
血縁関係や長い関係性に基づく愛情。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社)
字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝説辞典ー冨山書房・井上義昌編
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)
中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)
中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫
世界の神様解剖図鑑 平藤喜久子著/(株)エクスナレッジ
ブッタいのちの言葉/宮下真著・道元禅の言葉/境野勝悟・
一休禅の言葉/境野勝悟ー知的生きかた文庫
心が晴れる禅の言葉/赤根祥道た著・空海感動の人生学/
親鸞感動の人生学/山崎龍明—中経文庫
ニッポンの謎学/永岡書店
漢字の話し 上め下/藤堂明保著・朝日選書
