こんにちは、絶學無憂(ぜつがく・むゆう)でございます。

 

先日、二年前のヒット映画、『ジョーカー』を観ました。

 

公開当時にかなり話題になったのでご覧になった方も多いのではないかと思います。物語としては、バットマンシリーズの大悪役、ジョーカーがどのようにして転落して、あのような猟奇的なキャラクターになったのか、という話ですので、そういう意味では、初めっからある程度ネタバレしている映画です。

 

ネタバレ警告

ネタバレありで、思ったことをうだらうだらと書いてみようと思います。

 

 

 

 

 

 

感想は、と言いますと、めっちゃくちゃに上手に作られた映画、としか言いようがありません。

 

脚本家トッド・フィリップスとスコット・シルヴァー、監督トッド・フィリップス、そして主演俳優のホアキン・フェニックス、あとは撮影や美術のスタッフも讃えてよいでしょう。ともかく第一級の仕事です。

 

私は基本的にはバットマンの映画シリーズはそんなに好きではありません。好きではないとかいいながら大体観ていますが、そもそも、ああいうアメコミのスーパーヒーロー映画はしょうもな、というのが基本スタンスです。中には、アントマンや、ドクター・ストレンジのように、ちょっと楽しめるものもありますが。

 

この映画はバットマンのシリーズでありながら、バットマンが一切登場しない。だから私はむしろ楽しめました。

 

楽しめました?うーん、楽しんだと言ってよいのか分かりませんね。

 

何にせよ心を鷲づかみにされたのは確かです。ホアキン・フェニックス上手すぎ。

 

 

 

悪へ転落していく物語なので、暗い調子なのは当然予想されますが、なおのことそれを盛り立てているのは、正負の逆転現象です。

 

主人公の道化師、アーサーは、母親に「ハッピーちゃん」と呼ばれていますが、ぜんぜんハッピーじゃありません。どす黒いネガティブ思考の塊です。アンハッピーなのに、ハッピーちゃんと呼ばれてる。

 

彼は、何かの拍子に笑い出すと自分で止められないという精神症状を抱えているという設定になっています。ところがもちろん、全然楽しいとは思っていないわけです。心ではまったく楽しいと思っていないのに体が勝手に笑い続ける。

 

そして彼は母親の教えで、他人を笑わせる、ということを生き甲斐とし、コメディアンとしての成功を夢見ています。ところが憧れの有名コメディアンのショーに生出演を果たして、殺人を犯します。

 

こういう調子で、感情の正負があべこべになってしまっています。

 

普通の人はこれを見て、「変人だなあ」と思う程度ではないでしょうか。

 

 

ところが私の場合は、多少キネシオロジーの知識と経験がありますから、このキャラクター描写を非常に正確なものだな、と見て感心していました。

 

セラピーとしてのキネシオロジーの世界で、『エネルギー極性反転』とか『スイッチング』と呼ばれている現象があります。たぶん、古い記事でこれらを扱った記事が結構沢山あったはずなので、探してみてください。

 

どういうものかというと、端的に言えば、キネシオロジーの必殺技と言いますか、一種の診断法になっている、筋肉反射テスト、これが使えない異常状態のことです。

 

筋反射テストと言われても、体験したことない方は想像できないでしょうから、英語ですが、動画を準備しました。こんな感じで、腕や足や、体の各部の筋肉に軽い負荷をかけて、強さを調べるのですが、面白いことに、人間の筋肉というのは実にいろんなものに反応して露骨に強くなったり弱くなったりします。この性質を利用して、セラピーのために必要な情報を取り出すのです。

 

 

問題の原因を深層意識から探ろうとして筋肉反射テストをセラピストが使いたいと思っても、クライアントが、このスイッチング状態にあるとき、筋肉反射テストの結果はめちゃくちゃになる、ということが分かっています。

 

筋反射テストと言えばスイッチング、というくらいの超絶重要概念です。

 

なぜなら、スイッチング状態を検出する技術を持っていなかったら、めちゃくちゃの情報に振り回されて、エゴの暴走の餌食になりかねないからです。私は初期の頃にまんまとこれにハマっています。

 

また、スイッチング状態が検出できても、それを解除する技術を持っていなければやはりお手上げということになります。実際、上の動画では、実際に筋肉反射テストを始める前に、体を数か所マッサージしているのが見受けられますが、あれは特別なツボを刺激していて、このスイッチングの解除に役立つとして知られる技術です。

 

 

簡単にこのスイッチング状態を誘導しようと思ったら、「エレベーターに飛び乗ったのに、逆の方向へ動いてしまった」という状況を想像します。それだけで、普通の人はスイッチングを起こします。上下が逆転した状況に置かれたからです。

 

あるいは電車に飛び乗ったら、反対方向へ動き出した、なんていうのも同じです。

 

こういうのは一時的なものなので心配することはありませんが、あべこべになってしまっという軽いパニック状態ですね。

 

ところが、恒常的にこういう状態になってしまっている人が相当な数いるのです。今探しても見つかりませんが、ブレインアップデートの田仲真治さんが出していた動画で、受講生を大勢集めて、エネルギー極性反転(=スイッチングとほぼ同じものと私は理解しています。違いをご存知の方がいたら教えてください。)を調べたものがありました。ざっと半分くらいの人が該当してしまったのです。

 

この動画現在は非公開になっているようです。残念。旧ブログのこの記事の3-4のところで触れています。

 

実際に私が人を相手にしても、常時スイッチングの人は少なくない、という印象です。キネシオロジーのセッションや、あるいはキネシオロジーの技術を教えてくださいと申し込んでくるような方は、だいたいそこに至るまでに相当気合の入った悩み方をしている人が多いためか、かなりの割合で、スイッチング常習者に遭遇します。

 

靈氣ヒーリングや8の字エネルギーなど、エネルギーワークを繰り返していくと、慢性的なスイッチングも治ることが多いですが。こういうこと書くと、私もそうかもしれない、どうしましょう、と不安に思う方おられるかもしれませんが(すいません)、正直なところ、これに関しては直しといたほうがいいと思いますよ。

 

筋肉反射テストなんか使えなくても別にほとんどの人は困らないと思いますが、喜びと悲しみがあべこべになっていたりすると、いろいろややこしいです。

 

 

話を映画に戻すと、この映画のアーサー=別名ジョーカーの倒錯した世界、というのはエネルギー極性反転=スイッチングそのものの世界だ、ということです。

 

かくいう私もかつてはこの倒錯した世界の住人でしたから、響くものがあるのです。

 

脚本を書いた人たちはもちろん、こんなキネシオロジーのマニアックな専門知識など知らずに、思いつきでキャラクターを創造したのでしょうが、得てしてそのフィクションのキャラクターが、現実を見事に再現しているのです。

 

むしろ、フィクションの形をとりつつも現実をよく描いているからこそ、この倒錯した映画が大ヒットを記録したのでしょう。

 

 

映画を観ている途中で、アーサー=別名ジョーカーの転落にやるせない気持ちになりつつも、ぐいぐいと引き込まれていました。

 

ふと思い当たって、映画鑑賞中の自分の筋肉を調べてみました。

 

もちろん、スイッチングを起こしていました。

 

観終わってから確認したら正常に戻っていたのでホッとしました。

 

 

この主役を演じたホアキン・フェニックスも、ここまでの倒錯した世界を作り出したからには、演技中にはスイッチングを起こしていたはずです。それがスクリーンを通じて、世界中に人に鑑賞され、おそらく多くの人は共鳴して、この倒錯したエネルギー状態を体験したことでしょう。

 

そう考えるとなかなかすごい社会現象だったと思います。

 

 

同じく悪へ転落する物語としては、スターウォーズのエピソード1,2,3のアナキン・スカイウォーカーの物語がありますが、映画の出来としては本作のほうが圧倒的に上ですね。バットマンシリーズの有名キャラクターとはいえ、特撮などほとんど使わずに倒錯世界を描いて大ヒットになったのですから、大したものです。

 

 

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