こんにちは、絶學無憂です。

 

前回からの続きです。今回はどのようにセッションが進んで行ったのかを振り返ります。

 

幼児期に親から虐待を受けたという依頼者の方で、「諦め」というまさに積年のテーマがあり、あちこちのカウンセラーやヒーラーのところへ行って巨額を費やしてきたが、どうにもならない。0から10のスケールでこの「諦念」の強さは「10以上」だということでした。

 

最初にテーマを一行ほどで表現して頂き、そのときに感じる感情の中身について、やはり一行ほどで表現して頂きます。身体的な反応を伴う場合はそれも含めていただきます。そして0から10で感情の強さを報告してもらいます。申し込んでこられるような方はほとんどのケースで7以上です。

 

そして、私の考え方では、感情というのは常に観念と抱合せになっています。

 

感情 = 出来事 × 観念

 

という公式で考えますから、たとえどんなことが起ころうとも、自分の側にそれに意味を付ける何らかの観念がなければ感情は発生しないということです(観念がゼロのときに、ゼロに何を掛け算してもゼロです)。これは引き寄せの法則のエイブラハムや、バシャールの語っている内容に基づいた感情発生のメカニズムを超簡単に表現したものです。

 

すなわち、あたかも外側の出来事や人物が自分に感情ストレスを生じさせている!としか思えないのですが、般若心経に出てくる観自在菩薩のように、自由自在な視点から物を見れば、この感情を発生させているのは、出来事のほうではなく、本人が持っている観念だ、ということになります。

 

ここでも間違える人が続出するのですが、「ではすべて私が悪いというのですか!!ムキー」と言って怒り出す人が必ずいます。相手や出来事が悪いわけではないという意味では、ある意味そう表現してもよいのですが、正確に言うのであれば、「私」と「私が持っている観念」とは同じではありません。ここで勘違いしているというケースはものすごく多いですが、この逆の「私」とは「私が持っている観念」である、というのはどこかで聞いた覚えがありませんか?

 

そうです、世にも有名な、ルネ・デカルトの

 

我思う故に我あり Cogito ergo sum

 

という「方法序説」の中の言葉です。これはあたかも真理を言い当てた偉人の名言として流通していますが、エックハルト・トールが痛烈に批判しているのをご存知ですか?

 

This was the answer her found to the question "Is there anything I can know with absolute certainty?" He realized that the fact that he was always thinking was beyond doubt, and so he equated thiking with Being, that is to say, identity—I am—with thinking. Instead of the ultimate truth, he had found the root of the ego, but he didn't know that.

 

これは「自分が絶対的な確実性をもって知り得ることがあるだろうか?」という問いにデカルトが出した答えだった。彼は自分がつねに考えているという事実は疑いようもないと考え、思考と存在を同一視した。つまりアイデンティティ ― 私は在る ― を思考と同一化したのである。彼は究極の真実を発見する代わりにエゴの根源を発見したのだが、自分ではそれに気づいていなかった。

 

エックハルト・トール「ニュー・アース」吉田利子訳より引用

「私」という存在と、「私が持っている観念」とはまったく別物です。ですので、その意味で言うならば、「ではすべて私が悪いというのですか!」に対する答えは「いいえ、すべてあなたの考え方(観念・思考)が悪いのです」ということになります。

 

私=観念、という誤解については、深いテーマですのでまた別の機会に掘り下げてみましょう。

 

ですので、ただ感情だけを特定して遠隔レイキをすることも可能なのですが、何が起こっているのかをわかりやすくする目的もあって、テーマとなっている感情ストレスに伴う、「〜は〜であるべきだ!」「〜は〜でなければならない!」というような、英語で言うならば、should とか must という言葉を使ってしまいそうな、そういう観念が見つかればそれを報告してもらいます。それが絶対的な心理だと感じるならば10、どうでもよいただの言葉だと感じるならば0として、この観念の強さを数値化してもらいます。

 

実際に感情ストレスが強い場合は、これに伴う観念の数値も大きくなります。

 

最初はただ「このテーマに関わるような観念があればそれを表現してください」ということで始めて、「自分は幸せになれない」という観念を扱い始めたのですが、数回遠隔レイキをやってから、実はもっと広い範囲にいろいろ影響が及んでいるというのがやり取りの中で見えてきましたので、自分観・他人観・世界観とそれぞれ異なるスケールで観念について考えてもらい、それらも一緒に扱うことにしました。

 

 

感情解放ということだけであれば、最低でも感情ストレスだけ、できれば観念も抑えておけばよい、ということになるのですが、これだけではただ悪いものを取るというだけの作業になってしまいます。

 

テーマにもよりますが、特にその感情ストレスがご本人のあり方に関係していると思われるようなケースでは、これに加えて、より積極的に自分の今後のあり方を設計するための「ゴール設定」もお勧めしています。

 

ここでいうゴール設定というのは、キネシオロジーの主流派タッチフォーヘルスの方法なのですが、これは非常に優れたもので、これがあるためにタッチフォーヘルスはただの対症療法ではない、と言えるようなものです。問題を消すだけではなく、自分のあり方を自分で設計して、それに向けてエネルギーを調整するというものです。

 

今回の件はもろにあり方に関わるようなテーマですから(今回は調べませんでしたが、ちなみにこういう本人にとって重要なテーマでは必ず任脈のスイッチが切れます)、最初からゴール設定も行うことにしました。自分がありたいと思う自分の姿を短い文章として表現してもらいます。

 

本来であれば、ここで筋肉反射テストを使えば非常にわかりやすいのですが、チャットによる遠隔レイキではそれが使えないので、やはり0から10のスケールで、ゴール達成への抵抗を数値化してもらうことにしました。

 

全く実現不可能と思えたら10、全然普通にできそうと思えたら0です。

 

テキストによるやりとりも含めて約3時間ほどかけて、一回に5分間の遠隔レイキを13回行い、その都度これらの数値の変化を報告していただきました。

 

こちらがその結果です。

 

長くなってしまったので、依頼者の方の感想については次回に回そうと思います。

 

この件については最後に失敗して依頼者の方の信頼を失ってしまっておりますので不謹慎になってしまうためボケは自粛します。

 

 

心のストレスを軽減・解消します レイキ・エネルギーで感情ストレスを軽減・解消し調和へ導きます