こんにちは、絶學無憂です。

 

エイブラハムの引き寄せの法則や、バシャールのメッセージを読んでいると、ちょっとでもホッとすることに心を向けなさいとか、ワクワクすることを追いかけるのみでいい、って書いてありますね。そうすれば、どんどん楽しいワクワクすることが増えるんだよ、そういう仕組なんだよ、って。

 

それは分かった!という人でも、実際にネガティブな感情を体験するときには、どのように対応したらよいのでしょう?

 

ひとつの方向性は、ワクワクを追いかけたり、楽しいこと・幸せなことのほうへ焦点を合わせたほうがよいというのだから、そのように心がける、というものです。ネガティブな感情を体験してもそれは「いけないもの」だから蓋をしてしまおう。どこかにしまっておこう。そうしてポジティブな言葉を発してポジティブなことを考えるようにしよう。

 

これのどこが悪いの?っていう感じもしますが、これっていわゆるポジティブ・シンキングですね。

 

場合によってはそれくらいしかできないということもあるでしょうし、100%駄目だというつもりはないのですが、これはあまりうまくいかないことが多いと思います。

 

なぜかというと、ネガティブな感情を体験したままで、ポジティブなことを考えるというのは、自分の中に極性の分離を作るようなものだからです。この両極の間にエネルギーが働いて、その間を振り子のように揺れ動くことが関の山。

 

つまりポジティブに集注してイケイケドンドンだと思ったら、しっぺ返しでまたドン底へ、という両極の間を行き来することになるでしょう。

 

 

ネガティブ感情を生み出す元となる抵抗波動、あるいは自由を制限するような思考・観念というものが、自分の中に残っているので、この状態でポジティブな方向だけに集中しようとしても、顕在意識ではたしかにそうかもしれないが、潜在意識のほうでは考えていることが真逆だったりするわけです。自分の中で綱引きをしているような状態ですから、引き寄せの法則が総合的にわたしたちの発信する波動に反応するとき、なんだかイマイチなものを引き寄せてきてしまう。

 

だいたいそんなイメージで私は捉えています。

 

一旦はこのようなポジティブ・シンキングが効果を示すように見えることもあるでしょうが、臭いものに蓋をした状態では、結局臭い臭いが漏れてくるんじゃないかと。

 

 

私には、封印したネガティブ感情は消えていないというということを物語る興味深い体験があります。高校生のときに親友のひとりとよく衝突していたのですが、まあ若気の至りということで高校を卒業してからは普通に付き合っていました。4〜5年も経ったときに、高校の時の仲間でスキーに行こうということになりました。衝突していた相手も参加予定でしたが、風邪だかなんだかでドタキャン。残りの三人での旅となりました。

 

スキー場の宿での夜、三人のうちの一人がいたずら心で、私ともうひとりが、ドタキャンの彼と衝突していた高校生の頃の場面場面を驚異的な記憶力と緻密な情景描写で再現し始めました。「あのときお前がこう言ったら、あいつがこう言って、そのときお前こんな顔をしていただろ」という調子です。

 

これを30分から1時間ほど続けた結果、私ともうひとりは、ドタキャンの彼への高校生当時の怒りを完全に再現してしまい、やり場のない怒りを抱えて、大声で怒鳴り散らしていました。「あいつめー、許さーん!」何年も経っているのに、普段忘れているだけで、感情というのが当時と寸分違わず残っているのだ、というのをまざまざと体験したわけです。

 

 

ではどうすればよいのでしょうか。

 

  ネガティブ感情=悪いこと、好ましくないこと=蓋をしよう

 

だとこのネガティブ感情が持っている分量のエネルギーが自分に生かされませんね。だって押し殺しているのだから。

 

  ネガティブ感情=その反対側に自分の望むものがあるということを教えてくれる羅針盤

 

と捉えると、どうでしょうか。これって必ずしも、悪者だとは言ってませんよね。

こういう態度でネガティブ感情に付き合うと、ネガティブ感情さんの持っているエネルギーが結局自分のためのものだっていうことになりますね。

 

そうすると、一番悪いと思っていたネガティブ感情が実はギフトなんだっていうことになりますね。なぜならネガティブ感情が強いということは、それだけ正確にその反対側に望むものがあるということを指し示してくれているわけですから。

 

このように捉えたときに、陰(ネガティブ感情)と陽(ポジティブ感情)がどっちも大切なんだって見えてきますね。両方があるべくしてあるのだと。

 

 

ネガティブ感情さんの伝えたいメッセージは何かしら、きっととても大事なことに違いない。という発想で、その感情を味わい、そのメッセージを受け取って、その反対側にゴール設定をして、そこで何らかのエネルギワークを使ってバランス調整をすると、さっきまでネガティブ感情さんの持っていた分のエネルギーが、ポジティブなゴールと統合されて自分に返ってきます。

 

あるいは、振り子のように両極の間を揺れ動くときに、ネガティブ感情も実はギフトとして体験しているんだという視点で捉えることだけでも、陰と陽の両方を統合することに繋がり、振り子の運動エネルギー全体を取り戻すことになるでしょう。

 

 

これがすなわち、極性の分離と再統合

 

統合されてしまえば、もうそのまったく同じネガティブ感情を体験することはありません。なぜならお役目が終わったから。変化の大小はいろいろでしょうが、人生が次のステージへ移行して、新しい体験を楽しむことになります。そこでまた何らかのネガティブ感情を体験するでしょう。そして、それにどう対処するのかまた選ぶことになります。

 

 

「臭いものに蓋をする」という一般的な対処法に対して、無駄なものなど一切ないのだ、陰と陽のバランスが完璧に取れているのだ、という観点から、「臭いもの」のエネルギーまでも両極の統合によって取り込んでしまうという対処法が、かなり違うものであるということが伝わりましたでしょうか。